特別展「ポンペイ」

Buongiorno a tutti!

ナポリ国立考古学博物館の至宝150点が集結した特別展「ポンペイ」が2022年1月14日(金)から東京国立博物館 平成館で開催されます!

 紀元後79年、イタリアのナポリ近郊のヴェスヴィオ山で大規模な噴火が発生し、ローマ帝国の都市であったポンペイが火山噴出物に飲み込まれました。火山灰で埋没した古代の居住地には、当時の人々の生活空間と家財がそのまま封印されています。

 この「タイムカプセル」の中身を解き明かすべく、ポンペイでは18世紀から現在に至るまで発掘が続いています。

 ナポリ国立考古学博物館はポンペイ遺跡の膨大な遺物を収蔵しており、質と量ともに他のコレクションの追随を許しません。 本展ではその全面的な協力のもと、日本初公開を含む約150点の名品がかつてない規模で出品されます。

 モザイク、壁画、彫像、工芸品の傑作から、豪華な食器、調理具といった日用品にいたる様々な発掘品を展示し、古代ローマの都市の繁栄と、市民の豊かな生活をよみがえらせ、「ポンペイ展の決定版」ともいえる展覧会となります。

 本展の後半では、「ファウヌスの家」「竪琴奏者の家」「悲劇詩人の家」に注目し、それぞれの一部を再現展示します。 会場内を歩きながら、遺跡や生活空間など、古代都市ポンペイのすがたを体感することができます。

<インフォメーション>

特別展「ポンペイ」
東京会場
会期:2022年1月14日(金)~4月3日(日)
会場:東京国立博物館 平成館
開館時間:午前9時30分~午後5時
休館日:月曜日、3/22(火)※ただし、3/21(月・祝)、3/28(月)は開館
主催:東京国立博物館、ナポリ国立考古学博物館、朝日新聞社、NHK、NHKプロモーション
特別協賛:住友金属鉱山
協賛:大和ハウス工業、凸版印刷、竹中工務店
後援:イタリア大使館
お問合せ:050-5541-8600(ハローダイヤル)
巡回:(京都)2022年4月21日(木)~7月3日(日)京都市京セラ美術館
   (福岡)2022年10月12日(水)~12月4日(日)九州国立博物館

https://pompeii2022.jp/

Share (facebook)
Filed under: お知らせ — イタリア文化会館東京 10:00

シチリアを征服したクマ王国の物語

Buongiorno a tutti!
仏・伊合作アニメーション映画「シチリアを征服したクマ王国の物語」が2022年1⽉14⽇(金)より全国順次公開されます!

とおいむかし、シチリアの⼭奥でクマの王レオンスと息⼦トニオは平和に暮らしていた。ところがトニオが猟師に連れ去られたために、レオンスは息⼦を探し、仲間とともに雪⼭を下りて⼈間の街へ……。
⼭々に囲まれたクマの⾥の牧歌的な⾵景は、サスペンスが加速するにつれ、⾊鮮やかに輝き出す。雪⼭を滑り降りるクマ軍団の躍動感︕魔法使い、⼈喰いトロル、化け猫、古城の幽霊……。レオンスたちが⽴ち向かう冒険に胸踊らされ、溢れる詩情に酔わされる82分︕

 原作は20世紀イタリア文学を代表する作家ディーノ・ブッツァーティが書き上げた童話で、彼自身によるイラストとともに、ヨーロッパでは半世紀以上にわたって読み継がれているロングセラーです。

 「ザ・ニューヨーカー」「COSMOPOLITAN」「ル・モンド」などで活躍するトップイラストレーター、ロレンツォ・マトッティが⾃⾝初の⻑編アニメーション映画として映像化。彼の中に息づく絵画や映画に影響を受けたグラフィカルな表現でダイナミックに躍動させ、観客を物語の世界に引き込んでゆきます。
 2019年のカンヌ国際映画祭ある視点部門と同年アヌシー国際映画祭にて公式上映され、RottenTomatoで脅威の批評家満足度100%を獲得。フランス公開時には「華やかな色彩が詰まった、宝石のような映像詩」と絶賛されました。
第8回新千歳空港国際アニメーション映画祭で⻑編部⾨グランプリを獲得。

 ⽇本語吹き替え版には、実⼒派俳優として知られる柄本佑、伊藤沙莉、リリー・フランキーが参加。
 柄本佑は、各地を旅する語り部ジェデオンと魔術師の2役。伊藤沙莉はジェデオンの弟⼦のアルメリーナと、王様の息⼦トニオと⾏動を共にする勇敢で聡明な⼥性アルメリーナ(同名)、⼈間に攫われる幼少期のトニオの3役。リリー・フランキーはジェデオンとアルメリーナが洞窟で出会う⽼クマを演じてます。また、野⼼家のクマのサルペトルに俳優の加藤⻁ノ介、クマの王様レオンスを声優界の⼤御所・堀内賢雄、その息⼦トニオの⻘年期を⼈気声優・寺島惇太が演じています。

【STORY】
とおいむかしのこと、いただきが氷でとざされた⾼い⼭に住むクマたちの王レオンスの息⼦トニオがハンター達によって捕えられてしまう。王は我が⼦を救出するべく、厳しい冬の飢えと寒さからクマ達を引き連れ、⼈間が住む平地を⽬指し⼭を降りていく。⾏く⼿に待ち受けるのは残忍な⼤公や、化け猫、⼈⾷い⻤。ゆうれいもいれば魔法使いもいる。突き進むレオンス王は戦いの末、その国の王として、クマと⼈間が共存する太平の世を迎えるがクマと⼈間の共存はやがて――。さてはてクマ達の運命やいかに。

<インフォメーション>
監督・グラフィックデザイン:ロレンツォ・マトッティ
脚本:トマ・ビデガン、ジャン=リュック・フロマンタル、ロレンツォ・マトッティ
制作プロダクション:プリマ・リネア・プロダクションズ(『レッド タートル ある島の物語』)Pathé France 3 Cinéma Indigo Film with Rai Cinema
アニメーション・スタジオ:3.0 studio
原作:ディーノ・ブッツァーティ『シチリアを征服したクマ王国の物語』(福⾳館書店 刊)
⽇本語吹替版キャスト:柄本佑、伊藤沙莉、リリー・フランキー、加藤⻁ノ介、寺島惇太、堀内賢雄
⽇本語字幕:井村千瑞
提供:トムス・エンタテインメント、ミラクルヴォイス
配給:ミラクルヴォイス
後援:在⽇フランス⼤使館/アンスティチュ・フランセ⽇本
【フランス・イタリア合作/2019年/カラー/82分/ビスタサイズ/5.1ch/フランス語⽇本語字幕・⽇本語吹替/原題:LA FAMEUSE INVASION DES OURS EN SICILE】
©2019 PRIMA LINEA PRODUCTIONS – PATHÉ FILMS – FRANCE 3 CINÉMA – INDIGO FILM

公式サイト:kuma-kingdom.com
公式 Twitter: @kuma_kingdomJPN

Share (facebook)
Filed under: お知らせ — イタリア文化会館東京 10:00

マルコ・ファティケンティ コンサート Vol.4一英国王立音楽院の仲間と過ごすクリスマス

Buongiorno a tutti!

今年のクリスマスの予定はもう決まりましたか?
「マルコ・ファティケンティ コンサート Vol.4一英国王立音楽院の仲間と過ごすクリスマス」が開催されます!

 英国立音楽院で学び、世界的に活躍するイタリア人ピアニスト マルコ・ファティケンティが、クリスマスコンサートを開催します。ファティケンティと同じく英国立音楽院で学んだピアニスト 佐田真喜子を共演に迎え、名曲の数々でクリスマスを彩ります。

〈曲目〉

ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第8番「悲愴」
アルベニス:組曲「スペイン」より前奏曲」
チャイコフスキー:組曲「くるみ割り人形」(連弾/佐田真喜子)

〈出演〉

マルコ・ファティケンティ Marco Fatichenti/ピアノ

故・中村紘子氏が「大型のピアニストとしての魅力をすべて備えた輝かしい演奏で他を圧倒。改めて西欧文化というものの達成した計り知れない奥行き、深さ、そして距離を思い起こさせるほどのものだった…」(ムジカノーヴァ)と絶賛。「ショパンの化身」(The Times)、「圧倒的スケールのブラームス」(International Record Review)、「クラシカルな秩序とロマンティックな熱情の完璧な調和」(International Piano)と称賛される。

 英国王立音楽院ポストグラデュエート・ディプロマを首席で修了。修了時、成績優秀者に贈られる「Dip.RAM」賞受賞。ホアキン・アチュカロ、及びクリストファー・エルトンに師事。北米、欧州を中心にリサイタルピアニスト、そして室内楽奏者として活躍するかたわら、アジアを含む3大陸で20年以上にわたり後進の指導にもあたる。キングスカレッジ・ロンドンにて「20世紀のスペインとカタルーニャ地方の演奏スタイルの美学」の研究で博士号を取得。2021年夏、日本移住。

佐田真喜子/Makiko Sada/ピアノ

国立音楽大学ピアノ科卒業。英国王立音楽院大学院修了。卒業リサイタルにて優秀賞及びドロシー ブライアン賞受賞。淀川典子、篠井寧子、御木本澄子、キャサリン・ストット、ヘイミッシュ・ミルン各氏に師事。これまでに欧州や北米での国際音楽祭にも数多く参加。現在は、国内外でソロ・室内楽の演奏活動を行うほか、後進の指導にあたっている。御木本メソッド認定講師。

<インフォメーション>

マルコ・ファティケンティ コンサート Vol.4一英国王立音楽院の仲間と過ごすクリスマス
ゲスト:佐田真喜子(pf)

【福岡公演】 2021年12月23日(木)

公演(1)14:00開演、(2)19:00開演
あいれふホール 福岡市健康づくりサポートセンター 10階
チケット:3,500円(一般) / 1,000円(小・中学生)

【東京公演】2021年12月25日(土)

公演(1)14:00開演、(2)18:00開演
代官山教会
チケット:3,500円(全席自由)

※公演(1)(2)は同じプログラムです(全公演約1時間・休憩なし)
※開場は開演の30分前からです。

ウェブサイト


Share (facebook)
Filed under: お知らせ — イタリア文化会館東京 10:00

ジャコモ・プッチーニ 「蝶々夫人」

Buongiorno a tutti,

涙なしでは見られないプッチーニ永遠の名作『蝶々夫人』、世界へ羽ばたいたプリマドンナ中村恵理が蝶々夫人役で登場!

明治時代の長崎を舞台にし、「ある晴れた日に」などの名曲で蝶々さんの愛と哀しい運命が綴られるプッチーニのオペラ『蝶々夫人』。新国立劇場でも最も多く上演されてきたオペラで、これまでに18万人に及ぶ観客が鑑賞している人気作です。

アメリカ士官ピンカートンに一途な愛を捧げる蝶々さんの悲劇が、栗山民也演出により、国と国の関係が落とす影を感じさせる、鋭く雄弁なドラマとして迫ります。誰もが知る悲劇が、現代を映し出す風景でもある舞台となって一層深い共感を呼びおこします。

注目の蝶々夫人役は、新国立劇場オペラ研修所で学んで、英国ロイヤルオペラ、バイエルン州立歌劇場などの著名劇場で活躍を重ねる中村恵理。ドラマティックな表現で世界のオペラファンの心を揺さぶってきた中村恵理が、一段と成熟し、待望の蝶々夫人役でオペラパレスに登場します。中村にとっては、蝶々夫人役は今回が舞台上演でのロールデビュー。世界のオペラファンが注目する公演です。

共演には、ピンカートンにルチアーノ・ガンチ、シャープレスにアンドレア・ボルギーニとヨーロッパで活躍中の歌手を招聘します。スズキには確かなテクニックと伸びやかな演技が持ち味の新世代のメゾ但馬由香が出演、ゴローは糸賀修平が出演するなど、若手実力派の活躍も楽しみです。共演者たちからも聴衆からも信頼の厚い下野竜也の指揮も、クラシックファンには見逃せないポイントです。

<ストーリー>

【第1幕】明治時代の長崎。日本滞在中、現地妻を娶ろうというアメリカ海軍士官ピンカートンは、仲介人ゴローに新居を案内され、使用人を紹介される。結婚も家もいつでも契約破棄できると豪語するピンカートン。結婚を心待ちにしている花嫁を知るアメリカ総領事シャープレスは、ピンカートンの軽薄さを心配する。花嫁行列がやってきて、美しい花嫁、蝶々さんが現れる。「私は世界一幸せ」と嬉しそうに語る蝶々さんは15歳。裕福な武士の家の生まれだが父が切腹して亡くなり、今は芸者として生きている。結婚式が慎ましやかに行われている最中、叔父の僧侶ボンゾがきて、キリスト教に改宗した蝶々さんに絶縁を言い渡す。式は終わり、2人は甘い夜を迎える。

【第2幕】ピンカートンがアメリカに帰国して3年。「駒鳥が巣を作る頃に帰る」との言葉を信じる蝶々さんは、彼の帰りを待ち続けている。シャープレスとゴローは再婚を勧めるが、蝶々さんは断る。というのも、ピンカートンとの間に子供が生まれていたのだ。帰国後ピンカートンがアメリカで本当の結婚をしたことを知るシャープレスは言葉もない。そしてついにピンカートンの船が入港。

蝶々さんとスズキは部屋を花で満たして夫の到着を待つが、いつまでたってもやってこない。スズキの勧めで蝶々さんが奥の部屋で休んでいると、ピンカートン、シャープレス、そしてピンカートンの妻ケートが訪れる。スズキの応対で蝶々さんの思いを知ったピンカートンは、堪らず立ち去る。目覚めた蝶々さんはケートを見てすべてを悟り、子供をアメリカで育てたいというケートの言葉を受け入れる。父の形見の短刀に刻まれた言葉「名誉をもって生きられないものは名誉をもって死ぬ」ことを決意した蝶々さんは、子供に別れを告げ、自決。「蝶々さん!」と叫ぶピンカートンの声がむなしく響く。

指揮:下野竜也

2000年東京国際音楽コンクール優勝と齋藤秀雄賞受賞、01年ブザンソン国際青年指揮者コンクールの優勝で一躍脚光を浴び、以降国際的な活動を展開。国内の主要オーケストラに定期的に招かれる一方、ミラノ・ヴェルディ響、ストラスブール・フィル、ボルドー管、ロワール管、ウィーン室内管など各国のオーケストラに客演を重ね、09年ローマ・サンタ・チェチーリア管、チェコ・フィル、10年シュトゥットガルト放送響、11年南西ドイツ・フィルにデビュー。読売日本交響楽団の初代正指揮者(06年~13年)を経て、同団首席客演指揮者(13年~17年)として、10年余りの間、意欲的な姿勢とプログラム構成で高い評価を獲得。11年より広島ウィンドオーケストラ音楽監督。14年4月から京都市交響楽団常任客演指揮者、17年常任首席客演指揮者。17年より広島交響楽団音楽総監督。霧島国際音楽祭、サイトウ・キネン・フェスティバル松本をはじめ、数多くの音楽祭にも参加。オペラの分野でも注目の公演で指揮を務めている。出光音楽賞、渡邉曉雄音楽基金音楽賞、新日鉄音楽賞・フレッシュアーティスト賞、齋藤秀雄メモリアル基金賞、芸術選奨文部科学大臣賞などを受賞。新国立劇場では12年、15年に『沈黙』を指揮している。

演出:栗山民也

早稲田大学文学部演劇学科卒業。主な演出作品に『GHETTO/ゲットー』『きらめく星座』『海をゆく者』『組曲虐殺』『スリル・ミー』『ピアフ』『藪原検校』『アルカディア』『ディスグレイスド 恥辱』などがある。紀伊國屋演劇賞個人賞、読売演劇大賞 最優秀演出家賞、芸術選奨文部大臣新人賞、毎日芸術賞千田是也賞、朝日舞台芸術賞、芸術選奨文部科学大臣賞などを受賞。紫綬褒章受章。新国立劇場では、『今宵限りは・・・』『ブッダ』『キーン』『夜への長い旅路』『欲望という名の電車』『ピカドン・キジムナー』『夢の裂け目』『ワーニャおじさん』『櫻の園』『浮標』『涙の谷、銀河の丘』『夢の泪』『世阿弥』『胎内』『喪服の似合うエレクトラ』『箱根強羅ホテル』『母・肝っ玉とその子どもたち』『夢の痂』『CLEANSKINS/きれいな肌』『氷屋来たる』『まほろば』『雨』『マニラ瑞穂記』『あわれ彼女は娼婦』、オペラ『夕鶴』『蝶々夫人』を演出。2000年から7シーズン新国立劇場演劇芸術監督を務め、05年から16年3月まで新国立劇場演劇研修所初代所長を務めた。

蝶々夫人:中村恵理(ソプラノ)

大阪音楽大学、同大学院修了。新国立劇場オペラ研修所第5期修了。2008年英国ロイヤルオペラにデビュー。翌年、同劇場の『カプレーティ家とモンテッキ家』にネトレプコの代役として出演し、一躍脚光を浴びる。そののち、カーディフ国際声楽コンクールにて、歌唱賞・オーケストラ賞の両部門で本選進出。10~16年はバイエルン州立歌劇場専属歌手となり、『フィガロの結婚』スザンナ役でデビュー後、ケント・ナガノ、キリル・ペトレンコ、大野和士らの指揮のもと、『魔笛』『ホフマン物語』『ヘンゼルとグレーテル』『ボリス・ゴドゥノフ』などに主要キャストとして出演。英国ロイヤルオペラに『フィガロの結婚』スザンナ、『ウェルテル』ソフィー、『トゥーランドット』リューなどで客演に招かれるほか、ベルリン・ドイツ・オペラ、ザルツブルク州立劇場など客演多数。16年11月、『チェネレントラ』クロリンダでウィーン国立歌劇場にデビュー。19年には台中国家歌劇院の『神々の黄昏』ヴォークリンデに出演。12年度アリオン賞、15年度芸術選奨文部科学大臣新人賞、17年第47回JXTG音楽賞洋楽部門奨励賞受賞。大阪音楽大学客員教授、東京音楽大学非常勤講師。新国立劇場では『フィガロの結婚』バルバリーナ(03、05年)、スザンナ(07、17年)、06年『イドメネオ』イーリア、07年『ファルスタッフ』ナンネッタ、19年『トゥーランドット』リューなど出演多数。

ピンカートン:ルチアーノ・ガンチ(テノール)

ローマ生まれ。豊かで明るい声で魅了する新世代のテノール。2001年ドミンゴの「オペラリア」コンクール入賞、同年『フィガロの結婚』『ジャンニ・スキッキ』でデビューし、翌年には『椿姫』アルフレードに出演。プッチーニ・フェスティバル『蝶々夫人』ピンカートンをはじめ、『ラ・ボエーム』ロドルフォ、『カヴァレリア・ルスティカーナ』トゥリッドゥとプッチーニの諸役を歌い、12年にザルツブルク州立劇場『椿姫』で国外デビュー。ミラノ・スカラ座、フィレンツェ歌劇場、ナポリ・サンカルロ歌劇場、ヴェローナ野外音楽祭、ボローニャ歌劇場、パレルモ・マッシモ劇場などへ『蝶々夫人』ピンカートン、『トスカ』カヴァラドッシ、『椿姫』アルフレード、『イル・トロヴァトーレ』マンリーコ、『ナブッコ』イズマエーレ、『カルメン』ドン・ホセなどで次々に出演。近年では、サンカルロ歌劇場『蝶々夫人』ピンカートン、フィレンツェ歌劇場『カルメン』ドン・ホセ、ニース歌劇場『アンドレア・シェニエ』タイトルロール、リセウ歌劇場『アイーダ』ラダメス、マチェラータ音楽祭『イル・トロヴァトーレ』、『アイーダ』ラダメス、ボリショイ劇場『椿姫』アルフレードなどに出演している。新国立劇場初登場。

シャープレス:アンドレア・ボルギーニ(バリトン)

シエナ出身。多くの声楽コンクールに入賞後、2012年に『セビリアの理髪師』フィガロでデビューし、サン・ガルガーノとサン・ジミニャーノのオペラフェスティバルで『カルミナ・ブラーナ』のソリストを務める。12年から18年までバイエルン州立歌劇場専属歌手となり、『ラ・ボエーム』ショナール、『リゴレット』マルッロ、『ホフマン物語』ヘルマン、『カルメル会修道女の会話』看守、『カルメン』モラレスなど多くの公演に出演。最近では、バイエルン州立歌劇場のボーイト『メフィストーフェレ』ワグナー、トリエステ歌劇場『連隊の娘』シュルピス、カリアリ歌劇場『奴隷』イベール、『道化師』シルヴィオ、『椿姫』ジェルモンに出演。エルル音楽祭『ギヨーム・テル』タイトルロール、ブッセート・ヴェルディ劇場『アイーダ』アモナズロに出演。18年ラヴェンナ音楽祭では『リゴレット』タイトルロールに出演した。新国立劇場初登場。

スズキ:但馬由香(メゾソプラノ)

武蔵野音楽大学卒業、同大学大学院修了。第50回日伊声楽コンコルソ入選。第31回飯塚新人音楽コンクール第1位。2006年藤原歌劇団『ラ・チェネレントラ』ティーズベ役にてオペラ・デビュー。その後も『ラ・トラヴィアータ』アンニーナ、『ランスへの旅』モデスティーナ、『リゴレット』小姓、『どろぼうかささぎ』ピッポ、『セビリャの理髪師』ベルタ、『ノルマ』クロティルデ、『蝶々夫人』スズキ、『貞節の勝利』ロジーナ・カルッチャなどに出演、2018年『ラ・チェネレントラ』ではタイトルロールのアンジェリーナに出演し好評を博す。オペラのほか、『第九』『メサイア』『スターバト・マーテル』、モーツァルト『レクイエム』『戴冠ミサ』などの宗教曲のソリストやコンサートでも活躍している。新国立劇場には20年『夏の夜の夢』ハーミアでデビューした。藤原歌劇団団員。

<インフォメーション>

ジャコモ・プッチーニ 「蝶々夫人」

全2幕〈イタリア語上演/日本語及び英語字幕付〉

公演日程:2021年12月5日(日)14:00/7日(火)19:00/10日(金)14:00/12日(日)14:00

会場:新国立劇場オペラパレス

チケット料金:S:22,000円・A:16,500円・B:11,000円・C:6,600円・D:3,300円・Z:1,650円 前売開始:2021年11月6日(土)

※新型コロナウイルス感染症拡大予防対策を講じた新時代の生活様式に基づき、演出の一部を変更して上演します。

※招聘キャスト、指揮者につきましては、出入国制限の状況により変更となる場合があります。あらかじめご了承ください。

指揮:下野竜也

演出:栗山民也

美術:島次郎

衣裳:前田文子

照明:勝柴次朗

再演演出:澤田康子

舞台監督:斉藤美穂

蝶々夫人:中村恵理

ピンカートン:ルチアーノ・ガンチ

シャープレス:アンドレア・ボルギーニ

スズキ:但馬由香

ゴロー:糸賀修平

ボンゾ:島村武男

神官:上野裕之

ヤマドリ:吉川健一

ケート:佐藤路子

合唱指揮:冨平恭平

合唱:新国立劇場合唱団

管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団

芸術監督:大野和士

公演情報 WEBサイト https://www.nntt.jac.go.jp/opera/madamabutterfly/

チケットのご予約・お問い合わせ:新国立劇場ボックスオフィスTEL:03-5352-9999(10:00~18:00)

新国立劇場Webボックスオフィス:http://pia.jp/nntt/

チケット取り扱い:チケットぴあ、イープラス、ローソンチケットほか

*Z席1,650円:公演当日朝10時より、新国立劇場 Web ボックスオフィスほかで販売。1人1枚。電話予約不可。

*当日学生割引(50%)、ジュニア割引(20%)、高齢者割引、障害者割引、学生割引、当日学生割引(50%)など各種割引あり。

*未就学児入場不可。

*新国立劇場における新型コロナウイルス感染拡大予防への取り組みと主催公演ご来場の皆様へのお願い  https://www.nntt.jac.go.jp/release/detail/23_017576.html

Share (facebook)
Filed under: お知らせ — イタリア文化会館東京 10:00

Luce e ombra

Buongiorno a tutti!

今日は新しいインスタレーションの世界、「Luce e Ombra ルーチェ・エ・オンブラ ~光と影~」をご紹介します。

「Luce e Ombra ルーチェ・エ・オンブラ ~光と影~」は、吉川隆弘の超絶技巧のピアノ演奏、西島数博とNAOの独創的感覚のコンテンポラリーダンス、世界的ファッションデザイナーJUNKO KOSHINOの衣裳を映像クリエイションで魅せる空間芸術(インスタレーション)です。超絶技巧のピアノ、独創のダンス、衣裳、映像で魅せる新ステージをどうぞお見逃しなく!

<PROGRAM>

ラヴェル『水の戯れ』

ベートーヴェンピアノソナタ第23番『熱情』

ドビュッシー『月の光』

ジョン・ケージ『ある風景の中で』

サティ『ジムノペディ第1番グノシエンヌ第4番』

ストラヴィンスキー『ペトルーシュカからの3楽章』

<出演>

吉川隆弘 ピアノ

ミラノを拠点に活躍するピアニスト。東京藝術大学卒業。同大学院修士課程修了。2015年ミラノ・スカラ座首席クラリネット奏者ファブリツィオ・メローニとのCD「Vifet Rythmique」をドイツグラモフォンより発売。イプシロン・レーベル制作のCDベートーヴェン、ドビュッシー、シューマン、リスト、モーツァルトはレコード芸術誌上で特選盤となるなど高評を得ている。2020年の浜離宮朝日ホールでの演奏会はNHK「クラシック倶楽部」及びNHKFM「ベストオブクラシック」で放送される。本年6月「MusicTomorrow2021」にてNHK交響楽団と共演。2018年から19年にかけてミラノ・スカラ座のバレエ公演「Petite mort」にてモーツァルトのピアノ協奏曲をソロ演奏(全20公演)。西島数博とは2012年の「ジュリエットからの手紙」以降、ミラノ公演、-INORI- 公演など6回の共演を重ねている。

オフィシャルサイト:http://takahiroyoshikawa.com

西島数博 ダンス/演出・振付

3歳より宮崎の伊達バレエスクールにてバレエを学ぶ。18歳で渡仏し、フランスにて国際コンクール第1位受賞、国内外で活動。帰国後は、スターダンサーズバレエ団の他、多数の公演に出演する傍ら、ドラマ「池袋ウエストゲートパーク」出演から芸能界でも活躍。主演映画「るにん」アメリカの映画祭でグランプリ受賞。2014年にジャパンダンスイノベーションを立ち上げ、音楽劇「ドラマティック古事記」新国立劇場にてフルオーケストラで上演、ピアニスト吉川隆弘とイタリアにて共演の他、コシノジュンコプロデュース「TOSHIMA ARTS LIVE 2021」振付・出演等、異ジャンルとのコラボを中心に多彩な活動を展開。オフィシャルYouTube「西島ダンスチャンネル」配信中。

オフィシャルサイト:http://jdancei.com

NAO ダンス

3歳より東京バレエ団附属バレエ学校にてバレエを始める。

2002年に渡英しイングリッシュナショナル・バレエスクールに3年間在籍し、クラシックバレエ・ノーテーション・コレオグラフィ・コンテンボラリー・ジャズダンス等幅広く学ぶ。帰国後は日本女子体育大学・運動科学科:舞踊学専攻を卒業。現在は、映画・CM・ファッションショーなどで活動と同時に都内で指導を行っている。2018年6月にイタリア・ミラノ郊外で開催された吉川隆弘と西島数博とのコラボ公演ではガーデンパフォーマンスに出演。

コシノジュンコプロデュース「TOSHIMAARTSLIVE2021」へ出演。

コシノジュンコ デザイナー

1978年から22年間パリコレクション参加。以降、北京、NY(メトロポリタン美術館)、キューバ、ロシア、スペインなど世界でショーを開催。国際的な文化交流に力を入れる。オペラやブロードウェイミュージカルの舞台衣装、JOC セカンドエンブレム等を手掛ける他、国内被災地への復興支援活動も行っている。VISIT JAPAN大使、2025年日本国際博覧会協会 シニアアドバイザー、文化庁「日本博」企画委員、文化功労者。2021年フランス政府より「レジオン・ドヌール勲章シュヴァリエ」受章。毎週日曜17時~ TBSラジオ「コシノジュンコMASACA」放送中。近著「コシノジュンコ 56の大丈夫」(世界文化社)。

<インフォメーション>

Luce e Ombra ルーチェ・エ・オンブラ~光と影~

金沢
11月9日(火)18:30開場/19:00開演
金沢21世紀美術館 シアター21

東京
11月13日(土)12:30開場/13:00開演 16:30開場/17:00開演
代官山 HILLSIDE PLAZA

衣裳デザイン:JUNKO KOSHINO

映像ディレクション:鈴木順之

演出・振付:西島数博

演出振付助手:清水夏生

照明:吉川ひろ子(CAT)

舞台監督:和田健汰(Keystones)

宣伝スチール撮影:SHIN ISHIKAWA

宣伝デザイン:梅澤知生

主催:株式会社エヌディプラス

協力:イプシロン・インターナショナル株式会社 JUNKO KOSHINO株式会社 株式会社Sketch 奥沢スタジオバレット ジャパンダンスイノベーション

撮影協力:イタリア文化会館

金沢公演協力:WALK空間DESIGN

チケットご予約・お問い合わせ

公演事務局 balletto.pianoforte@gmail.com

※感染症拡大防止対策により座席の間隔をあけ、席数を減らし上演されます。

Share (facebook)
Filed under: お知らせ,イタリアイベント情報 — イタリア文化会館東京 10:00

映画『ほんとうのピノッキオ』

Buongiorno a tutti!

ピノッキオの奇想天外な大冒険を『ゴモラ』の鬼才マッテオ・ガローネが斬新に映像化!

「ピノッキオの冒険」が原作の映画『ほんとうのピノッキオ』(原題:『PINOCCHIO』)が、11月5日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ他にて全国公開されます。

イタリアの作家カルロ・コッローディの「ピノッキオの冒険」は、1883年に出版されて以降、100年以上にわたって世界中で読み継がれてきた児童文学で、ディズニーによるアニメーションでも広く親しまれてきました。現在、ギレルモ・デル・トロ、ロバート・ゼメキスによる新作も進行中です。ピノッキオといえば“嘘をつくと鼻が伸びる”エピソードで知られていますが、本当のピノッキオは、無邪気な操り人形に見せかけて、実は行く先々でトラブルを巻き起こす、“悪童”だということを皆さんご存知でしょうか!?

丸太棒が変身したピノッキオの奇想天外な大冒険を、『ゴモラ』の鬼才マッテオ・ガローネが原点に回帰して、斬新にビジュアライズ。旅の途上に登場する世にも奇妙な生きものたち、人生の不条理や社会風刺を盛り込んだ寓話的なストーリー展開を、圧倒的な映像美で描き出します。本国イタリアで公開されるや大ヒットを記録、オスカー候補にも名を連ねました。まさに大人のためのおとぎ話と呼ぶにふさわしい、神秘的で驚きに満ちたダークファンタジーがここに誕生しました。

本年度アカデミー賞にて衣装デザイン賞、メイクアップ&ヘアスタイリング賞2部門にノミネート、その年公開のイタリア映画No.1の動員数を記録しました。

<STORY>

あなたはまだ知らない、本当のピノッキオをー

貧しい木工職人のジェペット爺さん(ロベルト・ベニーニ)が丸太から作った人形が、命を吹き込まれたようにしゃべり始めた。ピノッキオ(フェデリコ・エラピ)と名付けられたやんちゃな人形は、ジェペットのもとを飛び出して、森の奥深くへと誘われる。道中、ターコイズ・ブルーの髪を持つ心優しき妖精の言いつけにも、おしゃべりコオロギの忠告にも耳を貸さない。なおも命からがらの冒険を繰り広げるピノッキオは、はたして「人間の子どもになりたい」という願いを叶えられるのだろうか……。

<インフォメーション>

映画『ほんとうのピノッキオ』

監督/共同脚本:マッテオ・ガローネ(『ゴモラ』『五日物語 -3つの王国と3人の女-』)

プロデューサー:ジェレミー・トーマス(『戦場のメリークリスマス』)

出演:ロベルト・ベニーニ(『ライフ・イズ・ビューティフル』)、マリーヌ・ヴァクト(『17歳』)、フェデリコ・エラピ

2019年/イタリア映画/シネマスコープ/124分/映倫区分:G/原題:PINOCCHIO/字幕:杉本あり

後援:イタリア大使館、イタリア文化会館

配給・宣伝:ハピネットファントム・スタジオ

©ARCHIMEDE SRL – LE PACTE SAS

公式サイト: happinet-phantom.com/pinocchio/

公式twitter:@Pinocchio_2021

配給・宣伝お問合せ ハピネットファントム・スタジオ TEL:03-6862-0361 

Share (facebook)
Filed under: お知らせ,イタリアイベント情報 — イタリア文化会館東京 15:00

第28回「いたばし国際絵本翻訳大賞」翻訳作品募集!

Buongiorno a tutti!

絵本のまち板橋では、外国の文化に触れ国際理解を育むために絵本の翻訳作品を募集します。

課題絵本は英語とイタリア語の絵本で、今年のイタリア語部門の課題絵本は以下の通りです。あなたの言葉で、海外絵本の魅力を表現してみませんか。

イタリア語部門

© 2018 Sassi Editore Srl

書名:IL GIARDINIERE DEI SOGNI

作:Claudio Gobbetti,絵:Diyana Nikolova

世界の外の誰も知らない場所にある小さな家に、小さなおじいさんがいました。おじいさんはタイプライターを打って物語を書くと、何もかもがぴったりの場所を慎重に探し、穴を掘って物語を埋めました。毎日水をやり、丹精込めて世話をすると…。

© 2018 Sassi Editore Srl
Viale Roma 122/b 36015 Schio (VI) – Italy
Text © Claudio Gobbetti
Illustrations and design © Diyana Nikolova

※課題絵本は、いたばしボローニャ絵本館および板橋区立各図書館でご覧になれます。絵本の画像は出版社の許可を得て掲載しており、転載することはできません。

▷参加申込受付期間
令和3年10月31日(日曜日)まで <先着順・定員あり>

▷作品応募締切日
令和3年11月30日(火曜日)<当日消印有効>

▷定員
イタリア語部門 300人

▷第28回「いたばし国際絵本翻訳大賞」翻訳作品募集
ウェブサイト

▷参加申込・応募・問い合わせ先
「いたばし国際絵本翻訳大賞」事務局
〒175-0094 東京都板橋区成増三丁目13-1 アリエス3階
電話:03-6904-2820
【土・日・祝日・年末年始を除く午前10時から午後8時まで】
メール:lib.itabashi-honyaku@mail.trc.co.jp

Share (facebook)
Filed under: お知らせ — イタリア文化会館東京 15:23

映画『ミス・マルクス』

Buongiorno a tutti!

カール・マルクスの娘エリノア・マルクス。その知られざる激動の半生を初映画化!

(Photo by Emanuela Scarpa)

19世紀を代表する哲学者、経済学者カール・マルクスの末娘エリノア・マルクスの激動の半生を描いた『ミス・マルクス 』 (原題:MISS MARX 配給:ミモザフィルムズ)がシアター・イメージフォーラム、新宿シネマカリテを皮切りに、9月4日(土)から全国順次公開となります。

 主人公エリノアに扮するのは、フランソワ・オゾンの『エンジェル』(07)で脚光を浴び、『つぐない』(07)、『未来を花束にして』(15)やBBCのテレビシリーズ『エマ〜恋するキューピッド〜』(09)で高い評価を受けたロモーラ・ガライ。知性と洞察力を持ちながらも、抜き差しならない恋愛に引きずられるエリノアの心情を鮮烈に表現。「控えめながら、文句なしに人の心を打つ演技」(英・ガーディアン紙)、「強烈なパフォーマンス」(米・インディワイアー誌)など、世界的に絶賛を浴びました。

 またエドワード役には『戦火の馬』(11)や、Netflixの世界的大ヒットドラマ『クイーンズ・ギャンビット』(20)で知られる演技派パトリック・ケネディが扮する他、カール・マルクス役を『大いなる沈黙へ グランド・シャルトルーズ修道院』(05)のフィリップ・グレーニング監督が演じます。

 監督・脚本を手掛けたのは、前作『Nico, 1988』(17)でヴェネツィア国際映画祭オリゾンティ部門作品賞を受賞したイタリア出身のスザンナ・ニッキャレッリ監督。本作『ミス・マルクス 』は2020年のヴェネツィア国際映画祭でワールド・プレミアを迎え、FEDIC賞(イタリア・シネクラブ連盟賞)、ベストサウンドトラックSTARS賞を受賞しました。またイタリアのアカデミー賞と言われるダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞で11部門のノミネートを受け、プロダクション賞、作曲賞、衣装デザイン賞の3冠を受賞しています。衣装にもニッキャレッリ監督のモダーンなアプローチが反映され、クラシックなスタイルを踏襲しながらも、70年代のヒッピー文化に顕著なペイズリー柄を彷彿させるようなカラフルなアレンジが見られます。

(Photo by Dominique Houcmant)

<STORY>

1883年、イギリス。最愛の父カールを失ったエリノア・マルクスは劇作家、社会主義者のエドワード・エイヴリングと出会い恋に落ちるが、不実なエイヴリングへの献身的な愛は、次第に彼女の心を蝕んでいく。社会主義とフェミニズムを結びつけた草分けの一人として時代を先駆けながら、エイヴリングへの愛と政治的信念の間で引き裂かれていくエリノアの孤独な魂の叫びが、時代を超えて激しいパンクロックの響きに乗せて現代に甦る。

エリノア・マルクス Eleanor Marx

1855年1月16日、イギリス、ロンドンで、マルクス家の6人目の末娘として生まれる。

長女ジェニー、次女ラウラとエリノア以外の子どもは幼くして亡くなっている。ジェニー・ジュリア・エリノアと名付けられ、若い頃から「トゥッシー」のあだ名で呼ばれた。子どもの頃から政治に深い関心を抱き、10代から父の秘書として働く。労働者や女性の権利のための戦いに人生を捧げる一方で、父の遺作、そして「資本論」の英語版の刊行を手掛けた。また、幼い頃からウィリアム・シェイクスピアを始めとする文学や演劇への関心が深く、後に文学作品や演劇作品の翻訳も手掛けている。ギュスターヴ・フローベールの「ボヴァリー夫人」やヘンリック・イプセンの戯曲「海の夫人」や「民衆の敵」などを最初に英訳し、「人形の家」のノラ役を始め、その戯曲を俳優として演じることもあった。きわめて強い政治的信条を持ちながら、感情面では非常にもろかったエリノアは、劇作家・俳優で確固たる信念をもった社会主義者だったエドワード・エイヴリングとの有害な関係に負けてしまった。

エリノアの人生は、現代において女性であることがはらむ多くの矛盾や、女性解放の過程の複雑さを示している。ブルジョア階級、労働者階級を問わず、家庭内で女性が強いられる服従から、児童労働の残酷さに至るまで、いくつかの問題の緊急性を初めて明示したのが、エリノアと彼女の同志たちだった。1898年3月31日死去。享年43歳。

<インフォメーション>

映画『ミス・マルクス』

9月4日(土)、シアター・イメージフォーラム、新宿シネマカリテより、全国順次公開!

監督・脚本:スザンナ・ニッキャレッリ

出演:ロモーラ・ガライ、パトリック・ケネディ、ジョン・ゴードン・シンクレア、フェリシティ・モンタギュー、フィリップ・グレーニング

2020年/イタリア=ベルギー/英語・ドイツ語/107分/カラー/ビスタ/5.1ch/原題:Miss Marx/字幕:大西公子

後援:イタリア大使館、イタリア文化会館、ベルギー大使館

配給:ミモザフィルムズ

© 2020 Vivo film/Tarantula

公式サイト:https://missmarx-movie.com

Share (facebook)
Filed under: お知らせ — イタリア文化会館東京 10:00

レオナルド・シャーシャ 1921-2021

(segue italiano)

レオナルド・シャーシャ(1921年1月8日 ラカルムート – 1989年11月20日 パレルモ)は、イタリアの作家、ジャーナリスト、随筆家、劇作家、詩人、政治家、美術評論家、教師です。

今年はシャーシャの生誕100周年にあたります。
この記念の年に際し、イタリア文学者であり、シャーシャの作品の翻訳家である 神戸在住の武谷なおみ氏が、レオナルド・シャーシャ財団のインタビュー動画「シャーシャと共に3分間」の紹介コメントを、イタリア文化会館のブログに寄せました。
(動画はイタリア語のみ)

「レオナルド・シャーシャ生誕100年を記念して」 

2021年1月8日。「レオナルド・シャーシャ生誕100年」を記念して作家の故郷シチリアで予定されていた種々の集いはコロナ禍でオンライン配信となりましたが、イタリア中の新聞、ラジオ、テレビ、ネットによる報道で、「シャーシャ100才」の検索数がたちまち117万件をこえました。

 1960年代から1989年の死に至るまで、イタリアでなにか大きな事件が起きると人々は、シャーシャの論評に固唾を呑んで聞き入りました。

 ハリウッド映画ふうのマフィアでなく、学校、職場、議会など、どんな場所にもひそむ「マフィア型社会」の危うさを訴えた小説に関心があつまり、日本でも『真昼のふくろう』『人それぞれに』『脈絡』(邦題『権力の朝』)『マヨラナの失踪』『モーロ事件』『単純な話』など、長編6作と5つの短編が訳されました。

 シャーシャが死の床で書いた『単純な話』のなかで、年老いた国語の先生が語ります。「イタリア語は、たんにイタリア語であるだけではありません。ものごとを理性的に考えることです」。翻訳しながらわたしはこれを、作家の遺言と受け止めました。

 そして今、故郷ラカルムートの小さな墓地にねむるシャーシャは自らの墓に刻んだ言葉で呼びかけます。「おぼえていよう、この惑星を」。

 このたび「シャーシャ財団」の依頼で、「シャーシャと共に3分間」のスピーチに参加しました。交流のあった友人や芸術家や研究者が、作家と作品について語ります。

 シチリアから世界を見すえ、アメリカ合衆国、ソ連、広島までも視野を広げて、自分の頭で真実を追求せよと読者を促す「マエストロ」に心からの感謝をこめて。

(武谷なおみ イタリア文学研究者)

********************

Leonardo Sciascia (Racalmuto, 8 gennaio 1921 – Palermo, 20 novembre 1989) è stato uno scrittore, giornalista, saggista, drammaturgo, poeta, politico, critico d’arte e insegnante italiano.

Quest’anno si festeggiano i 100 anni dalla nascita dello scrittore siciliano.
La professoressa Takeya Naomi, residente a Kobe, italianista e traduttrice di alcune delle opere di Sciascia, ha scritto per il blog dell’Istituto un commento a introduzione dell’intervento tenuto per la Fondazione Leonardo Sciascia, in occasione delle celebrazioni di quest’anno.
Il video dell’intervento “3 minuti con Leonardo Sciascia” è in italiano senza sottotitoli.

Per i cento anni dalla nascita di Leonardo Sciascia

“L’ 8 gennaio 2021 è stato il centenario della nascita di Leonardo Sciascia. Purtroppo tutti gli eventi commemorativi programmati nella sua Sicilia sono stati spostati online per via della pandemia, ma la notizia è stata riportata da giornali, radio, televisione e dal web, facendo sì che il numero di ricerche sul compleanno di Sciascia sia giunto a oltre 1,17 milioni di click.

Dagli anni ’60 fino alla sua morte, avvenuta nel 1989, ogni volta che in Italia si verificava un ‘caso’ di una certa gravità gli italiani si rivolgevano ai lucidi commenti dello scrittore. I suoi romanzi hanno al centro la denuncia dei pericoli che crea la vera mafia, non quella dei film hollywoodiani, ma la “società mafiosa” nascosta in ogni luogo, dalle scuole ai luoghi di lavoro alla politica, ed hanno polarizzato l’attenzione di molti anche in Giappone, tanto che sono stati tradotti 6 romanzi (Il giorno della civetta, A ciascuno il suo, Il contesto, La scomparsa di Majorana, L’affare Moro, Una storia semplice) e 5 racconti.

Come Sciascia fa dire a un vecchio professore di italiano in Una storia semplice, scritto poco prima di morire: “L’italiano non è l’italiano: è il ragionare”. Mentre traducevo il libro, ho fatto di questa frase il testamento dello scrittore.

E ora Sciascia, che riposa nel piccolo cimitero della sua città natale, Racalmuto, ci parla tramite il suo epitaffio: “Ce ne ricorderemo, di questo pianeta”.

Su richiesta della Fondazione Leonardo Sciascia, ho partecipato all’iniziativa “3 minuti con Leonardo Sciascia” (curata da Fabrizio Catalano): amici, artisti e studiosi parlano del loro rapporto con lo scrittore e delle sue opere.

Con tutta la mia gratitudine al Maestro, che ha guardato al mondo, dalla Sicilia agli Stati Uniti, all’Unione Sovietica e fino a Hiroshima, e invita i suoi lettori a perseguire la verità con la propria testa.”

Takeya Naomi, italianista 

Share (facebook)
Filed under: Staff Blog,Storie italiane イタリアの小さな物語,お知らせ — イタリア文化会館東京 10:00

映画『わたしはダフネ』

Buongiorno a tutti!

ダフネが教えてくれる。

大事なのは、自分を好きになること。人を信じること。

第69回ベルリン国際映画祭パノラマ部門で国際批評家連盟賞を受賞したイタリア映画『わたしはダフネ』が、7月3日(土)より、岩波ホールほか全国にて公開されます。

本作は、2008年の長編デビュー作「Mar Nero」で、第61回ロカルノ国際映画祭の最優秀女優賞とエキュメニカル審査員賞を受賞し、イタリアの新鋭監督として注目されるフェデリコ・ボンディ監督の約10年ぶりとなる最新作で、最愛の母を亡くしたダウン症の娘ダフネと父ルイジが、悲しみを乗り越えて、互いを理解し合うかけがえのない旅へと歩みだす姿を描いた作品です。

<STORY>

ダフネは快活で明るいダウン症の女性。スーパーで働きながら、母マリア、父ルイジと平穏に暮らしていた。しかしマリアに突然の死が訪れ生活が一変。年老いたルイジは自分が死んだら娘が独り残されてしまう、と不安に苛まれてふさぎ込んでしまう。ある日、ダフネは、母の生まれた村を訪れてみようと父に提案。その旅は、愛する人の死を乗り越え、お互いを理解し合うための、かけがえのないものになっていく…。

主演を務めるのは、自身もダウン症のカロリーナ・ラスパンティ。スーパーマーケットで働く傍ら、自伝本を上梓するなど創作活動も活発に行っており、2019年にはその活動が評価され、元サッカー日本代表の中田英寿氏なども受勲した「イタリア共和国功労勲章【カヴァリエーレ章】」を受勲しています。SNS上でボンディ監督に見いだされ、演技未経験ながら映画に初出演。チャーミングでシニカルなダフネを誕生させました。ボンディ監督はカロリーナの存在そのものが作品に大きな影響を与えたと語っており、カロリーナの自然な表情 や言葉を引き出すために、彼女には一度も脚本を読ませなかったと語っています。ベルリン国際映画祭での上映後には、カロリーナ本人が舞台に登壇し、彼女に魅了された観客たちから割れんばかりの拍手が贈られました。

共演には、『サスペリア』(77)で主人公の友人サラ役を演じ、昨今は脚本家・監督としても活躍するステファニア・カズィーニが母親役として名を連ねています。エグゼクティブ・プロデューサーは、『幸福なラザロ』(18)やマッテオ・ガローネ監督の『ドッグマン』『Pinocchio』(19)など昨今の良質なイタリア映画に数多く参加してきたアレッシオ・ラザレスキー。ささやかな日常にこそ真実があり、与え合い赦し合うことが幸せへの道なのだと教えてくれる、新たなる珠玉のイタリア映画が誕生しました。

『撮影現場において、彼女の存在は私たち全員にとってインスピレーションそのものだった。カロリーナは、他者に影響されることなく、自分と他の人との違いを受け入れ、常に折り合いをつけながら、成熟した穏やかさの中で生きている。最近の世の中は、十分に効率的であることや心の痛みを克服することを”強要”する(大切な人を失った喪失感のための薬さえある!)。一方で、カロリーナ/ダフネは、自分がいる状況を受け入れることを思い出させ、人を精一杯に生きさせる。』

ーディレクターズ・ノートより抜粋

フェデリコ・ボンディ Federico Bondi

1975年、イタリア・トスカーナ州フィレンツェ生まれ。フィレンツェ大学にて映画を専攻。卒業後、脚本と監督を務めた初長編作品「Mar Nero」(08)を発表。老夫人とその介護をする女性との関係を描いた同作が2008年ロカルノ国際映画祭のコンペティションにイタリア映画として唯一選出され、最優秀女優賞、エキュメニカル審査員賞、ヤング審査員賞を受賞する。さらに、イタリア・アカデミー賞ともいえるダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞では主演女優賞にノミネート、ナストロ・ダルジェント賞では新人監督賞にノミネートされるなど高評価を得た。以降は、広告やドキュメンタリー作品の監督を務め、『わたしはダフネ』は2作目の長編劇映画である。主な作品に、「Soste」(01)、「Soste Japan」(02)、「L ’uomo planetario」「L’utopia di Ernesto Balducci」(05)、「Educazione affettiva」(14)などがある。(※『わたしはダフネ』以外は日本未公開)

カロリーナ・ラスパンティ Carolina Raspanti

1984年、イタリア・エミリア・ロマーニャ州生まれ。優秀な成績で卒業後、地元の生協スーパーに就職し、現在も働いている。”This is my life”と”Meet and get to know each other: the World of Carolina”の2冊の自伝小説を上梓し、本の収益は全てダウン症の人々を支援する協会に寄付されている。イタリアの各地で講演活動も行い、現在は『わたしはダフネ』での映画出演体験をもとに3冊目を執筆中。本作で主演を務めたことがきっかけで新聞やテレビなどで紹介されることも。ちなみに本作はカロリーナ自身のキャラクターからもインスパイアを得ている。

<インフォメーション>

映画『わたしはダフネ』

7月3日(土)より、岩波ホールほか全国順次公開!

監督・脚本:フェデリコ・ボンディ

原案:フェデリコ・ボンディ、シモーナ・バルダンジ

プロデューサー:マルタ・ドンゼリ、グレゴリオ・パオネッサ

撮影:ピエロ・バッソ

編集:ステファノ・クラヴェロ

音楽:サヴェリオ・ランツァ

衣装:マッシモ・カンティーニ・パリーニ

出演:カロリーナ・ラスパンティ、アントニオ・ピオヴァネッリ、ステファニア・カズィーニ、アンジェラ・マグニ、ガブリエレ・スピネッリ、フランチェスカ・ラビ

2019年/イタリア/イタリア語/94分/カラー/シネマスコープ

原題:DAFNE

字幕翻訳:関口英子

配給:ザジフィルムズ www.zaziefilms.com/dafne/

後援: 公益財団法人日本ダウン症協会

(c) 2019, Vivo film – tutti i diritti riservati

Share (facebook)
Filed under: お知らせ — イタリア文化会館東京 15:06
2023年3月
« 9月    
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031