オリーブ通信 第18号

(オリーブ通信第17号に続き、2016年春の訪問を元に記載しています。)
 
Verona近郊のMezzane di Sottoにやってきました。

この地を訪れたのは、オリーブオイルを作っているVERZEN農園を見学するため。

まだ30歳になったばかりの若き農園主Davideが経営する農園ですが、ご先祖はこの地に17世紀から住んでいるそうです。
そのことがわかる古い表札。”1605”と刻まれています。

本格的にオリーブ農園の経営に乗り出したのは、1950年代半ば。Davideの祖父であるGinoの代から。
そしてそれを引き継いだ父Renzoとともに、現在は、Davideが中心となってオリーブオイル生産に取り組んでいます。
農園に自前の搾油機も導入し、収穫から搾油まで自社で責任をもって生産することを選択しています。
 
 
 
燦燦と太陽の光を浴びる丘の斜面で、この地の土着品種、グリニャーノ、レッチーノ・デル・コルノ、ファヴォロールなどを栽培しています。

この時期は、ちょうど剪定も終わって、新芽が芽吹き、花が咲くのを待つ時期。

農園の裏手の丘からは、遠くアルプスの山々を望みます。この美しい地で育つオリーブからは健康な実ができることは間違いありません。

このあたり一帯は、ワインのヴァルポリチェッラで知られる地域。
VERZENでもブドウを栽培しており、近くのカンティーナに卸しています。
 
 
 
お昼ごはんには、Davideのマンマのご飯を一緒にいただきました。
もちろんオリーブオイルをたっぷりとかけながら。
会話の端々から、家族がこの地を愛し、大地に根ざした暮らしをしていることを誇りに思っていることが伝わってきます。


農園を歩き、大地と空気に触れ、家族とのふれあいから、多くのことを学ぶ・・・オリーブ巡礼の旅です。

 
 
 
 
 
 
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映画で旅するイタリア2016 第6回『越境の花嫁』

Buongiorno a tutti!!

4月より6回に渡り開催されている『映画で旅するイタリア2016』、いよいよ今年最後の作品『越境の花嫁』の上映日が近づいてきました。

『越境の花嫁』は移民・難民問題という現代イタリアの抱える問題をテーマとしたドキュメンタリー作品で、字幕制作会社も非常な緊張感をもって挑んだという作品です。

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©COPYRIGHT 2015 Gina Films

<ストーリー>
福祉の国スウェーデンを目指す難民たちの姿を追ったドキュメンタリー。

発端はミラノ鉄道駅での出会いだった。駅のカフェでコーヒーを飲んでいたイタリア人記者とパレスチナ人の詩人が、イタリアに着いたばかりの難民たちに話しかけられる。「スウェーデン行きの電車はあるか」。そこで記者たちが思いついたのは、密入国者として逮捕されることを避けるため、結婚式の格好で彼らに旅をさせるという突飛なアイデアだった。

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©COPYRIGHT 2015 Gina Films

撮影後はクラウド・ファンディングで資金を募りポスプロを乗り切った正真正銘の手づくり映画。中東風の映画音楽と、難民の少年が歌うラップにも注目したい。

(2015年度銀のリボン賞ドキュメンタリー特別賞を受賞)

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©COPYRIGHT 2015 Gina Films
 
 
『越境の花嫁』 Io sto con la sposa

(2014年/イタリア、パレスチナ/カラー/89分)

・監督:アントニオ・アウグリアーロ、ガブリエーレ・デル・グランデ、カレド・ソリマン・アル・ナッシリー

・配給:Gina Films

・上映日時:9月27日(火)19:30~22:00 (開場19:15~)
※上映後、野村雅夫氏によるトークイベント

・料金:前売 一般¥1,500 / UPLINK会員¥1,300
当日 一般¥1,800 / UPLINK会員¥1,300

・会場:渋谷アップリンク FACTORY(1F)

※詳細は、特設webページよりご確認ください。

 
 

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映画『神様の思し召し』

Buongiorno a tutti!!

本日は、現在上映中の映画『神様の思し召し』のご紹介です。

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©Wildside 2015

<ストーリー>
今日も完璧なオペで、患者の命を救った心臓外科医のトンマーゾ。医師としては天才だが、傲慢で毒舌で周りからはケムたがられていた。ボランティアが趣味の妻との仲は倦怠気味で、お気楽な長女はサエない男と結婚。でも、頭脳明晰な長男が医学の道を継いでくれれば満足だ。

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©Wildside 2015

ところが、あろうことか医大生の息子が「神父になりたい」と宣言! 表向きはモノわかりのいいフリをして教会に潜入したトンマーゾは、息子がハデなパフォーマンスで人気のピエトロ神父に“洗脳”されているとニラみ、信者として教会に潜入する。

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©Wildside 2015

目に見えるものだけ信じる医師、見えないものこそ信じる神父。真逆のふたりの対決と、いつの間にか芽生えたまさかの友情の行方はー?

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©Wildside 2015

<監督・キャスト>
トンマーゾ役を『赤いアモーレ』『天国は満席』のマルコ・ジャリーニ、ピエトロ神父役を『トランスポーター2』『ローマ、恋のビフォーアフター』のアレッサンドロ・ガスマン、トンマーゾの妻・カルラ役を、『息子の部屋』『マザー・テレサ』のラウラ・モランテが演ずる。円熟期を迎えた俳優たちが絶妙な掛け合いで、イタリアを代表する演技派の底力を見せてくれます。

監督は、イタリアで脚本家としてのキャリアを誇るエドアルド・ファルコーネ。2011年、『Escort in Love(原題)』でイタリア映画記者組合が選出する映画賞ナストロ・ダルジェント賞の最優秀コメディ作品賞を受賞。本作が、47歳にして監督デビュー作となりました。

「軽いコメディであるが、軽すぎない。世知辛い現代社会において、人の心の優しさに気付かせてくれる作品にしたかった」と語るファルコーネ。本作には、イタリア映画らしい陽気な笑いのエッセンスに加え、人間ドラマの奥行きも加味されています。

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©Wildside 2015
 
 
自分のことしか考えなかった医師の人生と価値観が、型破りな神父との出会いによってひっくり返されるまでの顛末を、ハートフルな大人のコメディに仕上げた本作。イタリアでは2015年4月に公開され、深い共感を呼んでロングランヒットを記録。イタリアのアカデミー賞であるダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞の新人監督賞に輝き、主演男優賞にノミネートされました。

どんな人間も、やわらかくて優しい心を持って生まれてくる。歳を重ねるうちに歪んだり固まったりしてしまうけれど、きっかけさえあれば、いつでも元に戻ることができる─。そんな人生がもっと好きになる気づきを与えてくれる、イタリアの太陽が生んだ、笑って泣ける人生讃歌。ぜひ映画館でご覧ください。
 
 
『神様の思し召し』
 
8月27日(土)新宿シネマカリテ他全国順次ロードショー!
 
・監督:エドアルド・ファルコーネ
・キャスト:マルコ・ジャリーニ、アレッサンドロ・ガスマン、ラウラ・モランテ、イラリア・スパダ、エドアルド・ペーシェ、エンリコ・オティケル
・配給:ギャガ 
・原題:Se Dio vuole/2015年/イタリア/88分/カラー/シネスコ/5.1chデジタル/字幕翻訳:岡本太郎
 
※詳細は、GAGA特設webページよりご確認ください。 
 
 
 
 
 
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