第25回いたばし国際絵本翻訳大賞 作品募集!

Buongiorno a tutti!
絵本のまち板橋では、外国の文化に触れ国際理解を育むために絵本の翻訳作品を募集します。
課題絵本は英語とイタリア語の絵本で、今年のイタリア語部門の課題絵本は以下の通りです。海外絵本の魅力をあなたの豊かな日本語で表現してみませんか?

イタリア語部門

©2017 Topipittori
©2017 Topipittori

書名:『
Che bello!』
作:Antonella Capetti
絵:Melissa Castrillon
森に住むイモムシは、葉っぱのうえで、寝て、起きて、食べて、散歩して…という毎日を過ごしていました。ある日、いつものように散歩をしていたところ、見たこともない生き物につまみあげられ、「なんてbelloなの!」と感嘆されます。そうか、自分はbelloだったのか。でも、belloってどういう意味?これまで言われたことがない言葉を耳にして、イモムシは意味が知りたくてたまりません。そこで、森で会う動物たちに片っ端から聞いてまわるのですが…。

※課題絵本は、いたばしボローニャ子ども絵本館および板橋区立各図書館でご覧になれます。

参加申込受付期間
平成30年10月31日(水)まで <先着順>
課題絵本の数に限りがあります(英語部門1,000冊、イタリア語部門300冊)。
このため受付期間内であっても、定員に達し次第受付を終了することがあります。 ご希望の方はお早めに!
イタリア語部門は定員に達したため受付を締め切りました。(10/10)
作品応募締切日
平成30年11月30日(金)<当日消印有効>

▷第25回いたばし国際絵本翻訳大賞 作品募集!
ウェブサイト

▷問合せ先
「いたばし国際絵本翻訳大賞」事務局
〒112-0012東京都文京区大塚3-1-1
電話:03-5940-5610
【土・日・祝日を除く10時から18時まで(12時~13時を除く)】
メール:itabashi-honyaku@trc-sp.jp

主催:板橋区、板橋区教育委員会、いたばしボローニャ子ども絵本館
後援:イタリア文化会館、(社)日本書籍出版協会、(社)日本国際児童図書評議会、日本児童図書出版協会、(社)日本図書館協会、(公社)全国学校図書館協議会

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Filed under: お知らせ,イタリアイベント情報 — イタリア文化会館東京 10:40

イタリア ネオ+クラッシコ映画祭2018

Buongiorno a tutti!

10月6日(土)より2週間、YEBISU GARDEN CINEMAにて「イタリア ネオ+クラッシコ映画祭2018」が開催されます。
全12本のプログラムの中、現代の古典-ネオクラッシコ-作品として、『ニュー・シネマ・パラダイス』や『薔薇の名前』のプロデュースで知られ、女優クラウディア・カルディナーレの元夫でもあるフランコ・クリスタルディ製作の3作品と、クリスタルディフィルム社所有の5作品が上映予定です。

永遠の古典-クラッシコ-作品としては、ヴィットリオ・タヴィアーニの遺作となった『ある個人的な問題-レインボウ』と、エドアルド・ウィンスピア監督の『ともに歩む人生』の2作品が上映されます。さらに昨年、同映画祭で上映し、好評を博したパオロ・ソレンティーノ監督の『愛の果てへの旅』と、マウロ・ボロニーニ監督の『狂った夜』がアンコール上映されます。

イタリア映画が誇る心揺さぶる名作や、これまで回顧されることがなかった隠れた名作を、デジタル・リマスター版でお楽しみいただける絶好の機会です。



<上映作品>

『ある個人的な問題―レインボウ』
(監督:パオロ&ヴィットリオ・タヴィアーニ 2017年/84分/カラー)
『ともに歩む人生』
(監督:エドアルド・ウィンスピア 2017年/110分/カラー)
『ヘラクレス』
(監督:ピエトロ・フランチーシ 1958年/103分/カラー/デジタル・リマスター版)
『ヘラクレスの逆襲』
(監督:ピエトロ・フランチーシ 1959年/100分/カラー/デジタル・リマスター版)
『ナポリの饗宴』
(監督:エットレ・ジャンニーニ 1954年/129分/カラー/デジタル・リマスター版)
『イタリア式離婚狂想曲』
(監督:ピエトロ・ジェルミ 1961年/105分/モノクロ/デジタル・リマスター版)
『にがい米』
(監督:ジュゼッペ・デ・サンティス 1949年/107分/モノクロ/デジタル・リマスター版)
『暗殺指令』
(監督:エンツォ・プロヴェンツァーレ 1959年/100分/モノクロ/デジタル・リマスター版)
『ゼロ地帯』
(監督:ジッロ・ポンテコルヴォ 1960年/118分/モノクロ)
『太陽の誘惑』
(監督:フランチェスコ・マゼッリ 1960年/105分/モノクロ/デジタル・リマスター版)
『狂った夜』
(監督:マウロ・ボロニーニ 1959年/93分/モノクロ/デジタル・リマスター版)
『愛の果てへの旅』
(監督:パオロ・ソレンティーノ 2004年/104分/カラー)

<インフォメーション>
開催日:10月6日(土)~19日(金)
ウェブサイト
フェイスブックページ
会 場:YEBISU GARDEN CINEMA
主 催:マーメイドフィルム、ディスク・ロード
監 修:岡本太郎
協 力:遠山純生
後 援:イタリア文化会館
配 給:コピアポア・フィルム
宣 伝:VALERIA

 

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Filed under: イタリアイベント情報 — イタリア文化会館東京 16:45

ジュゼッペ・サッバティーニ リサイタル~心に響く歌曲を集めて~

Buongiorno a tutti!

人気絶頂の2007年、歌手として脂がのったタイミングでの突然の引退から11年が過ぎた今、ジュゼッペ・サッバティーニが奇跡の復活を果たします!
新3大テノールの一人と称えられ、ミラノスカラ座、ウィーン国立歌劇場、メトロポリタンといった世界的なオペラハウスに出演。2003 年には、オーストリア宮廷歌手の称号をあたえられた名匠の今を聴くことができます。


また、今回の復活公演では、ピアニストとして、当時から息の合った演奏で数々のコンサートを共にし、ゴールデンコンビと言われていたマルコ・ボエーミが予定されています。彼自身も、ピアニストとして活躍する傍ら、オペラの指揮者としても活動してきました。

【プロフィール】


Giuseppe Sabbatini ジュゼッペ・サッバティーニ
1987年のスポレート音楽祭「ランメルモールのルチーア」エドガルド役でデビュー。以来、ミラノ・スカラ座、ローマ歌劇場、ボローニャ市立劇場、ロイヤル・オペラ・ハウス、ウィーン国立歌劇場、バスティーユ・オペラ、シカゴ・リリック・オペラ、リセオ劇場など、世界中の名門歌劇場で活躍。日本には90年サントリーホール、オペラコンサ―ト・シリーズ「シモン・ボッカネグラ」でデビュー。以後、ホール・オペラ「椿姫」「愛の妙薬」「ラ・ボエーム」などに出演。ポスト三大テノールの一人として、オペラ・ファンから絶大な人気を得ていた。レパートリーには「愛の妙薬」「連隊の娘」「ラ・ファーヴォリータ」「アンナ・ボレーナ」「ラ・ボエーム」「エフゲニー・オネーギン」「ファウスト」「ファルスタッフ」「ウェルテル」「ホフマン物語」などがあり、リッカルド・ムーティ、ズービン・メータ、小澤征爾、ダニエル・オーレン、ミシェル・プラソン、リッカルド・シャイー、チョン・ミュンフン、ダニエレ・ガッティーなど、超一流の指揮者たちの厚い信頼を得、共演を重ねている。

コンサートでも幅広いレパートリーで活躍、録音も多く、ロッシーニ「荘厳ミサ」、モーツァルト「ミトリダーテ」、イタリア・オペラのアリア集のCDなどをリリース。2001年にはメトロポリタン歌劇場、新国立劇場にデビューした。日本でも数多くのリサイタルや、オペラに出演し、2006年には東京オペラの森でムーティが指揮したヴェルディの「レクイエム」公演に出演し(S:バルバラ・フリットリ/MS:エカテリーナ・グバノワ/T:ジュゼッペ・サッバティーニ/B:イルデブランド・ダルカンジェロ)大絶賛されファンの間では今でも語り継がれている。

少年時代はボーイソプラノとしてローマの聖歌隊に属した後、ローマのサンタ・チェチーリア音楽院でコントラバスを学び、コントラバス奏者として音楽活動を始めた。その後、優れた声の資質を認められ声楽家へ転向して大成功を収めた。1990年カルーソ&ラウリ・ヴォルピ賞、’91年にアッピアティ賞、’96年ティート・スキーパ賞など受賞2003年には、オーストリア宮廷歌手の称号があたえられた。だが、2007年に人気絶頂のさなか指揮者および声楽指導者の道を歩み始めた。

サントリーアカデミーでの指導のほか、これまでに母校のサンタ・チェチーリア音楽院(ローマ)やヴェルディ音楽院(ミラノ)、イタリア国立ラティーナ音楽院等で教鞭を執るほか、伝統あるシエナのキジアーナ夏季マスタークラスなど、世界各地でマスタークラスを開催。また、主要な国際コンクールの審査員を務めており、ウンベルト・ジョルダーノ国際オペラ・コンクール、サンパウロのマリア・カラス国際声楽コンクール、ローマのオッタヴィオ・ジーノ国際オペラ・コンクールでは審査委員長も務めた。指揮者としては、イタリア、ロシア、日本を中心に世界各地で活動し、マリエッラ・デヴィーアら一流歌手と共演している。それから約10年、歌手として奇跡の復活をとげようとしている。

<インフォメーション>
◆開催日:2018年9月28日(金)
公演名:ジュゼッペ・サッバティーニ リサイタル~心に響く歌曲を集めて~
会 場:東京オペラシティ
開 場:18:15 開演:19:00
入場料:有料(全席指定:S席14,000円、A席13,000円、B席12,000円)

主 催:テイトコーポレーション
企 画・招聘:テイトコーポレーション
後 援:サンケイリビング新聞社
協 力:M.T. Studio

お問合せ:テイトチケットセンター(平日10:00~18:00) 03-6379-3144 www.tate.jp

<チケットインフォメーション>
東京オペラシティ チケットセンター 03-5353-9999(10:00~18:00 日曜休)
チケットぴあ 0570-02-9999 (Pコード/ 111-012) http://t.pia.jp/
ローソンチケット 0570-000-407(オペレーター対応 10:00~20:00)0570-084-003(Lコード/ 33136)http://l-tike.com//ローソン・ミニストップ各店」(Loppi)
イープラス http://eplus.jp
チケットファン living-ticket.epuls.co.jp

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Filed under: イタリアイベント情報 — イタリア文化会館東京 10:00

オペラの世界10 「なぜ《ラ・トラヴィアータ》は世界中で愛されるのか」(2)

Buongiorno a tutti!

今日は好評連載中のオペラブログ第10弾をお送りします。
日本ヴェルディ協会主催の「名作シリーズ」講演会の第1回として、2017年2月17日、文京シビックスカイホールで講演会を行い、ヴィオレッタとジェルモンに焦点を当ててお話をしました。講演会では実際の映像を多く使い、それぞれの違いを観て、聴いていただきましたが、講演会の内容を《ヴィオレッタ編》と《ジェルモン編》、そして《演出編》に再構成してお送りします。今日はジェルモンに関するお話です。
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《ジェルモン編》
この作品で最も大事なシーンはヴィオレッタとジェルモンの二重唱

アルフレードの父ジェルモンとヴィオレッタの第2幕の二重唱は、この幕の前半のほとんどを占める長いシーンです。アルフレードは小説では24歳で、戯曲でも20歳そこそこ、という設定です。息子と高級娼婦とを別れされるために現れた父親が、ヴィオレッタの弱点をうまく突きながら、ときには彼女の身の上に理解し同情を示すふりをしながら、上手にアルフレードとの別れを約束させます。ここが、この《ラ・トラヴィアータ》というオペラの中心部分でもあります。心理描写と会話だけで、特に事件が起こるわけでもないこのシーンのために、ヴェルディはこれだけの長い二重唱を書いているのです。ここはデュマ・フィス自身が書いた戯曲でも、多くのページを割いて描かれている核心部分なのです。

このふたりの心理的な駆け引きを歌で表現することは、簡単ではありません。つまり、ここが十全に表現できるかどうかが、そのソプラノがこの役に適しているか否かの試金石となりますし、ジェルモンも同様で、「どうだ、いい声だろう!?」といわんばかりに大声を張り上げるようなバリトンが歌っては、このオペラは台無しにされてしまいます。
ヴェルディは、初演版(1853年)の翌年、特にこの二重唱に相当手を入れて、それまでのいわば「芝居掛かった感情表現」を、「会話としてより自然なもの」になるように書き換えています。その結果、ジェルモンとヴィオレッタは、より自然な話し声の音域に終始することになりました。その分、言葉の言い方や声の色合い、演技などで、初演版よりも繊細に感情表現することが求められるようになったのです。

ヴェルディ・バリトン

ヴェルディの諸役は、どんな声種の役であれ「高音が決まってこそ」という作りをしています。これはイタリア・オペラに共通した性格でもあります。
ジェルモンには、有名なアリア「プロヴァンスの海と大地」があります。ちなみにこの、父が息子に故郷を思い出させようとするアリアとなっている(ヴィオレッタと対峙したときとは別人のような息子に甘い、親バカぶりが発揮される)部分は、戯曲には存在しませんし、小説でもこのように哀願するように息子を説得することはしません。ピアーヴェの台本による創作部分です。戯曲では、「自分を失ってショックを受けるであろうアルマン(=アルフレード)をどうか優しく慰めてあげてください」とマルグリット(=ヴィオレッタ)が言っています。ピアーヴェはそこを膨らませてバリトンの聴かせどころであるこのアリアを作った、といったところでしょうか。

ヴェルディ・バリトンは、バス・バリトンでは務まりません。テノールに近い「輝かしい声」で、かつ「音色に深み」もあり、「柔らかな声」であることが求められます。その上イタリア的な、走る伸びのある高音が決まらないことには務まりません。このような条件を満たすバリトンを指して、“ヴェルディ・バリトン”という特別な言い方が存在するのです。
では、高い声が決まればいいのだから、テノールが歌ったらさぞ楽だろうと思えば、さにあらず。テノールの声のままでバリトンの役も歌えるドミンゴも、近年この役を歌っていますが、バリトン役の高音は、テノールの声帯にとっては、通過音に過ぎません。言い換えれば、テノールにとって、大変中途半端なところで、その曲の最高音を決めなければいけない、ということが生じているので、彼としてもけっして楽に歌っているのではなさそうです。

ヴェルディの音楽では、長いフレーズ作りが求められます。たとえばこのアリアであれば、2小節ずつではなく、4小節ずつが表現における1つのグループとなり、息の流れの緊張感に至っては、曲の最初から最後まで一本のラインで繋がっていることが求められます。それがヴェルディらしい歌唱を生むとも言えます。しかし、以前インタヴューで名バリトンのレナート・ブルゾンさんに「最近、ヴェルディの歌唱スタイルが崩れてきていると思われませんか」と質問した時に、彼はこう答えました。「お前なぁ、我々がヴェルディのスタイルだと思っているものは、これまでの年月で積み重ねられた慣習でしかないんだよ。ヴェルディが生きていた時に生きていた人間は現存しないのだし、ヴェルディが自分のオペラを指揮した時の録音もない。ヴェルディらしさ、とは我々の想像でしかないのだよ。本当の正解は、誰にも知りようがないんだ」。確かにその通りです。ですが、聴いている側がツボにはまる歌い回しというもの、涙を誘うように心を鷲掴みするような歌唱が存在するのもまた事実で、そこに共通するスタイル感というものは、やはり存在しているのです。
  (講演・再構成:河野典子)


Renato Bruson

〈河野典子プロフィール〉
東京藝術大学音楽学部声楽科卒業。1982〜89年在伊。帰国後音楽評論家としてイタリア・オペラを主とした公演批評、来日アーティストのインタヴューなどを「音楽の友」「GRAND OPERA」などの各誌に執筆するほか、来日アーティストのプログラム執筆やCDライナー・ノーツの翻訳、NHK BS〈クラシック倶楽部〉の歌詞字幕などを担当。

2010年、東京都主催〈Music Weeks in Tokyo2010オープニング・シンポジウム〉(東京文化会館・小ホール)の司会を務めたほか、13年からはWOWOWのニューヨーク・メトロポリタン歌劇場の公演番組〈メトロポリタン・オペラ〉に解説者として出演、また番組監修も務めている。若手の育成や録音・コンサートのプロデューサーとして現役歌手のサポートにも積極的に取り組んでいる。共著に『オペラ・ハイライト25』(学研)。2017年3月、イタリア・オペラ58作品の「あらすじ」や「聴きどころ」を詳説した『イタリア・オペラ・ガイド』(発行フリースペース、発売星雲社, 2017)を出版。またNHKFM「オペラ・ファンタスティカ」でも案内役を務めている。

 
〈過去のブログ〉
オペラの世界9~「なぜ《ラ・トラヴィアータ》は世界中で愛されるのか」(1)
オペラの世界8~どうすればオペラ歌手になれるのか
オペラの世界7~インタヴューで垣間見たアーティストの素顔(2) バルバラ・フリットリ
オペラの世界6~インタヴューで垣間見たアーティストの素顔(1)
オペラの世界5~「ベルカント」とは何でしょうか≪2≫~
オペラの世界4~「ベルカント」とは何でしょうか~
オペラの世界3~マエストロ ファビオ・ルイージ~
オペラの世界2~演奏家インタヴューの通訳~
オペラの世界1~アッバードとの稽古は「芸術を創り上げる喜びの時」でした~

イタリア文化会館
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Filed under: オペラの世界 — イタリア文化会館東京 17:30
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