劇場へいこう!2019

Buongiorno a tutti!

今日は、座・高円寺が「遊び名人」の子どもたちと一緒に作るプログラム「あしたの劇場」から、子どもと大人が一緒に楽しめるお芝居の企画と上演をお知らせします。
この秋お届けする作品は、『ピノッキオ』(8月31日~9月16日)と、『フランドン農学校の豚~注文の多いオマケ付き~』(9月20日~10月4日)の2つです。

『ピノッキオ』は、いたずら大好きで意志をもって話す人形ピノッキオが、さまざまな苦難を乗り越えて人間の少年になるまでのお話。イタリアの作家カルロ・コッローディの言わずと知れた児童文学の名作『ピノッキオの冒険』が原作です。
今回『ピノッキオ』の脚本・演出を手掛けたのは、テレーサ・ルドヴィコ氏。彼女の作品は、シンプルな舞台と生の音楽、幻想的なヴィジュアル、ドラマティックなストーリー展開で、観る者の想像力をかきたてます。世界各国で称賛を浴びた『美女と野獣』は、イタリア国内で「子どもと青少年向けの演劇ベストワン(lo stregagatto賞)」を受賞しました。


『ピノッキオ』(写真 © 梁丞佑)

『フランドン農学校の豚~注文の多いオマケ付き』は、人の言葉がわかる豚の話を通して「命を食べる」ことを描く、宮沢賢治の童話『フランドン農学校の豚』と、みなさんご存知『注文の多い料理店』を元に、ストーリーテラーとして評判の高い劇作家佃典彦氏が書き下ろした作品です。演出は、経験豊かな演出家として注目を浴びる西沢栄治によるもの。シリアスな内容の中にも、ユーモアあり、怖さあり、涙あり、五感を総動員できる魅力的な舞台は、子どもにも大人にも受け止められています。


『フランドン農学校の豚~注文の多いオマケ付き』
(写真 © 梁丞佑)

中学生以下の方は全員無料で観劇できますので、お子様とご一緒にぜひお出かけください!

<インフォメーション>

日:『ピノッキオ』8月31日(土)~ 9月16日(月・祝)
『フランドン農学校の豚』9月20日(金)~ 10月4日(金)
詳しくは、オフィシャルウェブサイトをご覧ください。

会  場:座・高円寺1(杉並区立杉並芸術会館)
チケット:全席自由(税込)
中学生以下は無料です(事前に、座・高円寺チケットボックスにご予約ください)
大人(18歳以上)3,000円
ユース(16歳以上)2,000円
*2作品がご覧いただける、おしばいの森割引券(大人4,000円/ユース3,000円)もぜひご利用ください

チケット取扱い:座・高円寺チケットボックス TEL 03-3223-7300 https://za-koenji.jp/
チケットぴあ TEL 0570-02-9999 https://pia.jp/t/ (Pコード:495-892)
主  催:座・高円寺
協  賛:東邦ホールディングス株式会社 劇場へいこう!サポーターズ
助  成:文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)|独立行政法人日本芸術文化振興会
後  援:イタリア文化会館、杉並区、杉並区教育委員会
企画・製作:NPO法人劇場創造ネットワーク/座・高円寺
お問合わせ:座・高円寺 TEL 03-3223-7500

 

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Filed under: お知らせ,イタリアイベント情報 — イタリア文化会館東京 12:36

バルバラ・ストロッツィ生誕400年記念コンサート&プレ講演会

Buongiorno a tutti!

今年2019年は、17世紀ヴェネツィアで活躍した女性作曲家、バルバラ・ストロッツィ(Barbara Strozzi, 1619-1677)の生誕400年に当たります。高名な詩人・台本作家であったジュリオ・ストロッツィの養女として育ったバルバラは、ヴェネツィアの文化人に囲まれ、生涯に全7巻にのぼる120曲以上の声楽作品を精力的に出版しました。その一方、私生活では貴族の愛人を持つ4人の子供のシングルマザーとして奮闘し、高利貸しの商才も発揮した異色の存在でもありました。彼女の生誕400年を記念して、その人生と作品を振り返るコンサートと講演会が東京で行われます。


コンサートは9月2日(月)豊洲シビックセンターホールにて。イタリア・バロック音楽の研究と演奏を融合させた「ディスコルシ・ムジカーリ」のメンバー10名の競演。大規模なマドリガーレとカンタータを軸に、解説を挟みながら、同時代の個性的な器楽作品をちりばめた、かつてないプログラムをどうぞお聴き逃しなく。

コンサートに先立つ8月29日(木)には、表参道の東京ウィメンズプラザにて、プレ講演会が開かれます。講師は、国立音楽大学名誉教授の小林緑氏とディスコルシ・ムジカーリ主宰の佐々木なおみ氏で、音楽史で語られてこなかった女性作曲家の存在、近年の研究に基づくストロッツィの生涯と作品について講演します。

400年の時空を超えて、現代の東京に蘇るバルバラ・ストロッツィの人生と音楽。彼女の迷いのないしたたかな生き様、静かな情熱たぎる音楽、それらが私たちに語りかけて来るものとは。

出演

ディスコルシ・ムジカーリ

ソプラノ 阿部早希子

カウンターテナー 村松稔之

テノール 福島康晴

バス 目黒知史

バロック・ヴァイオリン 池田梨枝子・吉田爽子

バロック・チェロ 懸田貴嗣

テオルボ 佐藤亜紀子

チェンバロ 松岡友子

お話 佐々木なおみ

 

<インフォメーション>

バルバラ・ストロッツィ生誕400年記念コンサート

日:9月2日(月)
会 場:豊洲シビックセンターホール
時 間:19:00開演(18:30開場)
チケット:4,500円(全席自由)
チケット取扱い:東京古典楽器センター Tel. 03-3952-5515 Mail: info@guitarra.co.jp
e-プラス チケットぴあ[Pコード149-995]
お問い合せ:ムジカキアラ Tel. 03-6431-8186 Mail: info@musicachiara.com
主 催:ムジカキアラ
助 成:公益財団法人 野村財団
後 援:イタリア文化会館 日本イタリア古楽協会 女性と音楽研究フォーラム

プレ講演会

開催日:8月29日(木)
会 場:東京ウィメンズプラザ 第1会議室
時 間:18:30開演(20:45頃終了予定)
料 金:1,500円
講演者:小林緑(国立音楽大学名誉教授)
佐々木なおみ(ディスコルシ・ムジカーリ主宰)
*予約不要 直接会場にお越しください
*当日受付にてコンサートチケットのご提示または同時ご購入の場合500円引となります

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Filed under: お知らせ,イタリアイベント情報 — イタリア文化会館東京 13:03

田中千世子さんの著書『ジョヴェントゥ ピエル・パオロ・パゾリーニの青春』が国際フライアーノ賞を受賞!

映画評論家で映画監督の田中千世子さんの著書『ジョヴェントゥ ピエル・パオロ・パゾリーニの青春』(みずのわ出版、2019)が、イタリアの国際フライアーノ賞の一部門である「第18回イタリア語イタリア文学海外研究者賞」に選出され、授賞式がアブルッツォ州ペスカーラにて7月6日に行われました。


授賞式の様子
 

フェデリコ・フェリーニの『甘い生活』などの脚本家としても知られる作家エンニオ・フライアーノの名を冠した国際フライアーノ賞は今年で46回を迎え、文学・演劇・映画・テレビ・ラジオなど各分野の優れたエンターテイメントに贈られる権威ある賞として国内外に知られています。そしてその一部門である「イタリア語イタリア文学海外研究者賞」は、世界各国のイタリア語イタリア文学研究者によって書かれたイタリアに関する優れた著作に対して与えられるもので、世界のイタリア文化会館の館長によってそれぞれ推薦された出版物から選考されます。今回、日本人の著作としては、2004年の『ダヌンツィオの楽園』(田之倉稔、白水社)以来、15年ぶりの受賞となりました。

 

授賞式を終えて金色のペガサス像と一緒に帰国した田中さんがイタリア文化会館を訪問し、受賞の喜びを語ってくださいました。この度の栄えある受賞、改めて心よりお喜び申し上げます!

――以下本人コメント—―
【フライアーノ賞をいただいて】
7月5日、ローマの空港から車で(約2時間半)アドリア海に面したペスカーラに到着。午後の海岸は黄金色に輝き、内外の避暑客で賑わっていた。この地に生まれたエンニオ・フライアーノは、フェデリコ・フェリーニ監督の『甘い生活』をはじめとする多くの脚本に協力した映画人として、またエッセイや小説の作家として注目していたが、授賞式に参列して私は大きな感動につつまれた。フライアーノ賞は彼の親友のジャーナリスト、エドアルド・ティボーニが創設し、今はその娘のカルラ・ティボーニさん(弁護士)が引き継いでいる。
6日の夕べの授賞式。まず若手文学の候補者がステージに登り、自作について話している背景に数字が点滅。誰が最優秀賞か、投票の集計が出るのが選挙速報のよう。29歳のジャンマルコ・ソルディがCosa resta di Maleで受賞。ポケモンや柔道の話が出てくる思春期の描写が新鮮。ベテラン作家たちも同じように最優秀賞が決まる。私は『ジョヴェントゥ ピエル・パオロ・パゾリーニの青春』でイタリアニスティカ賞をいただく(他に2人の受賞者)。司会者から三島由紀夫との比較について訊かれ、三島もパゾリーニも私の青春だったと答え、パゾリーニのノンコンフォルミズモの重要さは保守的な日本の若者に知ってほしいと強調した。
翌7日は街の広場で盛大な授賞式。演劇・映画・TV/ラジオ等の有名人受賞者たちが登壇、後ろのスクリーンに彼らの活動の映像が浮かぶ。多彩な顔ぶれはフライアーノの活動の多彩さの証しだ。特別賞はアフガンの少女の写真で有名なアメリカ人スティーヴ・マッカリーに渡る。開幕前にカルラさんにお話をうかがったら「フライアーノ賞はインターナショナルなのよ」とのこと。フライアーノ個人の顕彰が世界の文化の応援になっている!
田中千世子 TANAKA, Chiseko

 


帰国した翌日、当館館長パオロ・カルヴェッティと

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Filed under: Staff Blog — イタリア文化会館東京 11:58
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