イタリア娯楽映画の進行形 エドアルド・レオ特集上映

Buongiorno a tutti!

イタリア娯楽映画の雄、エドアルド・レオを知っていますか……?

1972年ローマ生まれ。大学在籍時から端役として映画やドラマに出演。エットレ・スコラやジジ・プロイエッティといったイタリア映画のレジェンドとも交流を持つ生粋のローマっ子だが、好きな監督はキューブリック。『いつだってやめられる』三部作や『おとなの事情』など、日本でも話題になった人気作に多数出演している。いわゆる顔立ちの整ったイタリア人俳優とは一線を画する三枚目キャラ。情けない中年を演じさせたら右に出る者はいない俳優、そして近年は監督としても評価が高まる「イタリア映画の新たな才能」です!

ジャンルを横断して、イタリア文化を総合的に紹介している京都ドーナッツクラブが、10月16日(金)〜25日(日)にわたり、エドアルド・レオにフォーカスした上映会を開催します。会場はUPLINK吉祥寺とUPLINK京都。そして10月30日(金)~11月7日(土)には、UPLINK Cloudでオンライン上映を行います。みなさんもこの機会に、イタリア映画界の「今」に触れてみてはいかがでしょうか?

【上映作品】

『ブォンジョルノ、パパ。』
(2013年/イタリア/カラー/109分/原題:Buongiorno papà)

40過ぎのアンドレアは映画業界で働くやり手の色男。ポルシェを乗り回し、ローマ市内のオシャレなマンションで悠々自適に暮らしている。彼とハウスシェアしているパオロは、仕事も女性関係もうまくいっていないが、大道芸で一旗揚げるロマンチックな夢を胸に抱いている。そんな彼らのもとに、アンドレアの娘だと名乗る十七歳の少女レイラとその祖父エンツォが現れ、生活を一変させてしまう……。イケメン俳優ラウル・ボーヴァの隣で、今後のはまり役となる三枚目キャラを確立したレオ。監督として長編二作目となる本作で、銀のリボン賞最優秀コメディーにノミネートされた。

監督:エドアルド・レオ

出演:ラウル・ボーヴァ、マルコ・ジャッリーニ、エドアルド・レオ

『俺たちとジュリア』
(2015年/イタリア/カラー/115分/原題: Noi e la Giulia)

人生に行き詰まりを感じていたディエゴ、ファウスト、クラウディオの3人は、古い農場を共同購入し、アグリツーリズム用ホテルにリノベーションして再起を図る。気性の激しい元武闘派共産党員、タトゥーだらけの妊婦という超個性的な面々を仲間に加え、絶妙なチームワークで準備を進めるが、クラシックカー「ジュリア」に乗ったマフィアの出現で、事態は思わぬ方向に転がっていく……。今をときめく名優たちに脇を固められ、レオが名実ともにイタリアン・コメディーの代名詞になった感があるのが本作だ。監督としての長編3作目にして、念願の銀のリボン賞で最優秀コメディーに選ばれた。

監督:エドアルド・レオ

出演:ルカ・アルジェンテーロ、ステファノ・フレージ、エドアルド・レオ

『黄金の一味』
(2019年/イタリア/カラー/110分/原題: Gli uomini d’oro)

トリノの郵便局に勤めるメローニは、給与にも仕事内容にも不満を覚えている。年金を繰り上げて受け取り、コスタリカに新天地を見出そうとしていたが、政府の金融改革により、計画はふいに。そこで企てたのが、自分の運転する現金輸送車からの現金略奪だった。彼が共謀者に選んだのは堅物の同僚ザーゴ。だが彼には明かしていない秘密があった……。1996年トリノで起こった強盗事件をもとにした最新のイタリアン・ノワール。ナンパなナポリ男メローニと真面目で無口なトリノ人ザーゴという対比が興味深い。レオは第三の主人公ウルフとして登場。今までにないバイオレンスな役回りで、俳優としての新境地を拓いた。

監督:ヴィンチェンツォ・アルフィエーリ

出演:ファビオ・デ・ルイージ、エドアルド・レオ、ジャンパオロ・モレッリ

『わしら中年犯罪団』
(2019年/イタリア/カラー/102分/Non ci resta che il crimine)

ローマの中年男3人組モレーノ、セバスティアーノ、ジュゼッペは、80年代に世間を騒がせた伝説の犯罪組織マリアーナ団ゆかりの地をめぐるツアーの下見中、ひょんなことから当時のローマにタイムスリップしてしまう。辿り着いたのは、ワールドカップでイタリアが優勝した1982年。試合結果を覚えている三人は、サッカーくじでひと儲けしようとするが、本物のマリアーナ団のボスに目をつけられてしまい……。三人組を演じる馴染みの先輩俳優を引き立てるスーパーサブとして、笑いをアシストするレオの本領が発揮されたB級テイストのコメディー。

監督:マッシミリアーノ・ブルーノ

出演:アレッサンドロ・ガスマン、マルコ・ジャッリーニ、ジャンマルコ・トニャッツィ、エドアルド・レオ

※上映スケジュールの詳細は特設サイト(edoardoleocinemafest.jimdosite.com/)からご覧いただけます。

<インフォメーション>
イタリア娯楽映画の進行形 エドアルド・レオ特集上映
期  間:10月16日(金)〜25日(日)、10月30日(金)~11月7日(土)会  場:10月16日(金)~10月25日(日)アップリンク吉祥寺
10月23日(金)~10月29日(木)アップリンク京都
10月30日(金)~11月7日(土)アップリンククラウド

料  金:一般¥1,500/ユース(19歳~22歳)¥1,100/アンダー18(16歳~18歳) ¥1,000/シニア¥1,300/ジュニア(15歳以下)¥800/UPLINK会員¥1,100/UPLINKユース会員(22歳以下)いつでも¥900

〈東京〉
主  催:京都ドーナッツクラブ
特別協力:イタリア文化会館 東京
協  賛:日欧商事、株式会社ComaCo・officina、Gee co.,Ltd、一般社団法人日本ツーリストガイド・アシスタント協会、FM COCOLO Ciao765リスナー有志

〈京都〉
主  催:京都ドーナッツクラブ
後  援:イタリア文化会館 大阪
特別協力:イタリア文化会館 東京
協  賛:日欧商事、株式会社ComaCo・officina、Gee co.,Ltd、一般社団法人日本ツーリストガイド・アシスタント協会、FM COCOLO Ciao765リスナー有志

※このイベントは京都市文化芸術活動緊急奨励金を受けています。

特設サイト:edoardoleocinemafest.jimdosite.com/

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Filed under: お知らせ — イタリア文化会館東京 15:22

第27回「いたばし国際絵本翻訳大賞」翻訳作品募集!

Buongiorno a tutti!

絵本のまち板橋では、外国の文化に触れ国際理解を育むために絵本の翻訳作品を募集します。

課題絵本は英語とイタリア語の絵本で、今年のイタリア語部門の課題絵本は以下の通りです。あなたの言葉で、海外絵本の魅力を表現してみませんか。

イタリア語部門

All rights reserved ©FATATRAC 2008, 2017

書名:Oggi no domani sì

作・絵:Lucia Scuderi

砂嵐に運ばれて、砂漠にダチョウがやってきました。砂漠に住む動物たちはダチョウに興味津々です。翼があるからたぶん鳥だろう。鳥なら空を飛べるはず。でもダチョウはけっして飛ぼうとしなくて…。

※課題絵本は、いたばしボローニャ子ども絵本館および板橋区立各図書館でご覧になれます。

▷参加申込受付期間
令和2年10月31日(土曜日)まで <先着順・定員あり>
受付期間内であっても、定員に達し次第受付終了となります

作品応募締切日
令和2年11月30日(月曜日)<当日消印有効>

定員
イタリア語部門 300人

第27回「いたばし国際絵本翻訳大賞」翻訳作品募集
ウェブサイト

参加申込・応募・問い合わせ先
「いたばし国際絵本翻訳大賞」事務局
〒112-0012東京都文京区大塚3-1-1
電話:03-5940-5610
【土・日・祝日を除く午前10時から午後6時まで(正午から午後1時を除く)】
メール:itabashi-honyaku@trc-sp.jp

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Filed under: お知らせ — イタリア文化会館東京 11:00

『イタリア料理大全 厨房の学とよい食の術』日本語版発売中!

Buongiorno a tutti!

今年は、ペッレグリーノ・アルトゥージの生誕200年にあたります。彼は、『イタリア料理大全 厨房の学とよい食の術』(原題:“La scienza in cucina e l’arte di mangiar bene”)を記し、料理を通じてイタリア人としてのアイデンティティー形成の基礎を築いたとされています。

前菜から食後酒、ジェラートに至るまで、彼は、出身地のロマーニャ地方と、のちに彼の故郷となるトスカーナ地方の伝統料理から、475のレシピを(重版では790)収集しました。『イタリア料理大全 厨房の学とよい食の術』は、1891年の初版以降、100を超える版を重ねてきました。数多くの言語に翻訳され、総部数100万部以上という、料理本として史上初のベストセラーとなりました。

そしてまさに彼の生誕200周年にあわせて、『イタリア料理大全 厨房の学とよい食の術』の日本語翻訳が、このたび平凡社より刊行されました。プロジェクトの監修・監訳は工藤裕子氏、翻訳は中山エツコ氏、柱本元彦氏、中村浩子氏の3名、そして料理監修は長本和子氏です。

また、8月5日(水)に、エミリア=ロマーニャ州フォルリンポポリで開催された第24回アルトゥージ祭で、工藤裕子氏、アナベラ・フェッレイラ氏(ボローニャ大学教授)、ライラ・テントーニ氏(カーザ・アルトゥージ財団)の3名が、日本語版についてのプレゼンテーションを行いました。

プレゼンテーションの様子はこちら(イタリア語):

イタリアでは一家に一冊あるといわれる本書。現在、イタリア文化会館図書室でも閲覧および貸し出しが可能です。イタリア料理の古典的なレシピに興味がある方は、ぜひこの機会に手に取ってみてください。

<インフォメーション>
『イタリア料理大全 厨房の学とよい食の術』
ペッレグリーノ・アルトゥージ 著
工藤 裕子 監
中山 エツコ 訳
柱本 元彦 訳
中村 浩子 訳
平凡社
https://www.heibonsha.co.jp/book/b470538.html

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Filed under: お知らせ — イタリア文化会館東京 10:00

イタリア人気No.1漫画家、初の日本語版!ゼロカルカーレ『コバニ・コーリング』

Buongiorno a tutti!

日本オタクのイタリア人漫画家は、対イスラム国(IS)防御の砦となったシリア北部・クルドの町で何を見たのか。

イタリア人気No.1漫画家ゼロカルカーレ 12万部超えのルポルタージュコミック、ついに日本上陸!

「漫画だから表現できる世界の真理がある。文章や映像、写真だけでは戦争は描ききれない。戦場の現実をここで追体験してほしい。」 

安田純平氏(ジャーナリスト)

ゼロカルカーレ(Zerocalcare)は、1983年イタリアのアレッツォ生まれ、ローマ育ち。2011年、『アルマジロの予言』を発表し、商業漫画家としてデビューしました。2014年にはイタリアでもっとも影響力のある文学賞「ストレーガ賞」のセミファイナリストに選ばれた実力派です。今回日本語版が出版される『コバニ・コーリング』はこれまでに8言語に翻訳され、2020年には、増補改訂版に当たる『コバニ・コーリング:それから』が刊行されています。

【あらすじ】

31歳の人気漫画家は、物資の支援のために、イスラム国(IS)との戦闘が激化するシリア・トルコ国境地帯に赴き、翌年には、奪還されたコバニや山岳のクルド人の軍訓練キャンプを訪れる。混迷が続く中東の地で、彼が目にしたものとは?

日本語訳を手掛けたのは、翻訳家の栗原俊秀氏。ジョン・ファンテ、カルミネ・アバーテ、アマーラ・ラクースなど、「イタリアと移民」に関係のある作家を精力的に日本に紹介しています。2016年、カルミネ・アバーテ『偉大なる時のモザイク』(未知谷)で、第2回須賀敦子翻訳賞を受賞しました。

栗原俊秀氏よりメッセージ

本書は、漫画ならではのアプローチで、混迷の只中に暮らす人々の様子やインタビューなどを描いています。国を持たない最大民族、クルド人の歴史や彼らがおかれた状況、シリア内戦期に樹立されたクルド人の自治区「ロジャヴァ」について、本書1冊でわかる内容となっており、作者が2020年に執筆した文章を新たに収録したことで、ロジャヴァやコバニの現在の状況についても理解を深めることができます。また作者が、パンクや日本アニメが好きということもあり、イラクの理不尽な入国管理官が「北斗の拳」の悪役にたとえられるなど、シリアスな内容がときに軽快かつユーモラスに綴られているのも見所です。

イタリアだけで12万部超を売り上げ、世界各国で翻訳されている人気作。この機会に読んでみてはいかがでしょうか?

※イタリア文化会館図書室にて現在貸し出し中。

※以下のリンクから冒頭部の試し読みも可能です。https://note.com/kadensha/n/n77f9fa0dd71d

<インフォメーション>
『コバニ・コーリング』
2020年9月7日発売
作者:ゼロカルカーレ
訳者:栗原俊秀
発行:2020年9月5日
花伝社
http://www.kadensha.net/books/2020/202008kobanecalling.html

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あしたの劇場「劇場へいこう!」 2020

Buongiorno a tutti!

座・高円寺が「遊び名人」の子どもたちと一緒に作るプログラム「あしたの劇場」から、子どもと大人が一緒に楽しめるお芝居の上演についてお知らせします。

お届けする作品は、『フランドン農学校の豚~注文の多いオマケ付き~』と、『ピノッキオ』の2つです。

『フランドン農学校の豚~注文の多いオマケ付き』は、人の言葉がわかる豚の話を通して「命を食べる」ことを描く、宮沢賢治の童話『フランドン農学校の豚』と、みなさんご存じの『注文の多い料理店』を元に、ストーリーテラーとして評判の高い劇作家佃典彦氏が書き下ろした作品です。演出は、経験豊かな演出家として注目を浴びる西沢栄治氏。シリアスな内容の中にも、ユーモアあり、怖さあり、涙あり、五感を総動員できる魅力的な舞台は、子どもにも大人にも受け止められています。

『ピノッキオ』は、いたずら大好きで意志をもって話す人形ピノッキオが、さまざまな苦難を乗り越えて人間の少年になるまでのお話。イタリアの作家カルロ・コッローディの言わずと知れた児童文学の名作『ピノッキオの冒険』が原作です。

脚本・演出を手掛けたのは、テレーサ・ルドヴィコ氏。彼女の作品は、シンプルな舞台と生の音楽、幻想的なヴィジュアル、ドラマティックなストーリー展開で、観る者の想像力をかきたてます。世界各国で称賛を浴びた『美女と野獣』は、イタリア国内で「子どもと青少年向けの演劇ベストワン(lo stregagatto賞)」を受賞しました。

詳しいスケジュールは、座・高円寺のホームページでご確認いただけます。(https://za-koenji.jp/detail/index.php?id=2344

中学生以下の方は全員無料で観劇できますので、お子様とご一緒にぜひお出かけください。まだ観たことのない人も、観たことのある人も、座・高円寺の「劇場へいこう!」で芸術の秋を楽しみましょう!

<インフォメーション>

期  間:2020年8月28日(金)~10月3日(土)
『フランドン農学校の豚』8月28日(金)~9月13日(日)
『ピノッキオ』9月19日(土)~10月3日(土)
会  場:座・高円寺1(杉並区立杉並芸術会館)
杉並区高円寺北2-1-2
JR中央線「高円寺」駅北口を出て徒歩5分
協  賛:劇場へいこう!サポーターズ
助  成:文化庁文化芸術振興費補助金(劇場・音楽堂等機能強化推進事業)|独立行政法人日本芸術文化振興会
後  援:杉並区、杉並区教育委員会、イタリア文化会館(『ピノッキオ』)
企画・製作:NPO法人劇場創造ネットワーク/座・高円寺
チケット:
座・高円寺チケットボックス(月曜定休)
03-3223-7300(TEL10:00〜18:00/窓口10:00〜19:00)
座・高円寺WEBチケット
https://www.e-get.jp/za-koenji/pt/
チケットぴあ
http://pia.jp/t/
0570-02-9999 
Pコード:502-411
お問合せ:座・高円寺 03-3223-7500

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