田中千世子さんの著書『ジョヴェントゥ ピエル・パオロ・パゾリーニの青春』が国際フライアーノ賞を受賞!

映画評論家で映画監督の田中千世子さんの著書『ジョヴェントゥ ピエル・パオロ・パゾリーニの青春』(みずのわ出版、2019)が、イタリアの国際フライアーノ賞の一部門である「第18回イタリア語イタリア文学海外研究者賞」に選出され、授賞式がアブルッツォ州ペスカーラにて7月6日に行われました。


授賞式の様子
 

フェデリコ・フェリーニの『甘い生活』などの脚本家としても知られる作家エンニオ・フライアーノの名を冠した国際フライアーノ賞は今年で46回を迎え、文学・演劇・映画・テレビ・ラジオなど各分野の優れたエンターテイメントに贈られる権威ある賞として国内外に知られています。そしてその一部門である「イタリア語イタリア文学海外研究者賞」は、世界各国のイタリア語イタリア文学研究者によって書かれたイタリアに関する優れた著作に対して与えられるもので、世界のイタリア文化会館の館長によってそれぞれ推薦された出版物から選考されます。今回、日本人の著作としては、2004年の『ダヌンツィオの楽園』(田之倉稔、白水社)以来、15年ぶりの受賞となりました。

 

授賞式を終えて金色のペガサス像と一緒に帰国した田中さんがイタリア文化会館を訪問し、受賞の喜びを語ってくださいました。この度の栄えある受賞、改めて心よりお喜び申し上げます!

――以下本人コメント—―
【フライアーノ賞をいただいて】
7月5日、ローマの空港から車で(約2時間半)アドリア海に面したペスカーラに到着。午後の海岸は黄金色に輝き、内外の避暑客で賑わっていた。この地に生まれたエンニオ・フライアーノは、フェデリコ・フェリーニ監督の『甘い生活』をはじめとする多くの脚本に協力した映画人として、またエッセイや小説の作家として注目していたが、授賞式に参列して私は大きな感動につつまれた。フライアーノ賞は彼の親友のジャーナリスト、エドアルド・ティボーニが創設し、今はその娘のカルラ・ティボーニさん(弁護士)が引き継いでいる。
6日の夕べの授賞式。まず若手文学の候補者がステージに登り、自作について話している背景に数字が点滅。誰が最優秀賞か、投票の集計が出るのが選挙速報のよう。29歳のジャンマルコ・ソルディがCosa resta di Maleで受賞。ポケモンや柔道の話が出てくる思春期の描写が新鮮。ベテラン作家たちも同じように最優秀賞が決まる。私は『ジョヴェントゥ ピエル・パオロ・パゾリーニの青春』でイタリアニスティカ賞をいただく(他に2人の受賞者)。司会者から三島由紀夫との比較について訊かれ、三島もパゾリーニも私の青春だったと答え、パゾリーニのノンコンフォルミズモの重要さは保守的な日本の若者に知ってほしいと強調した。
翌7日は街の広場で盛大な授賞式。演劇・映画・TV/ラジオ等の有名人受賞者たちが登壇、後ろのスクリーンに彼らの活動の映像が浮かぶ。多彩な顔ぶれはフライアーノの活動の多彩さの証しだ。特別賞はアフガンの少女の写真で有名なアメリカ人スティーヴ・マッカリーに渡る。開幕前にカルラさんにお話をうかがったら「フライアーノ賞はインターナショナルなのよ」とのこと。フライアーノ個人の顕彰が世界の文化の応援になっている!
田中千世子 TANAKA, Chiseko

 


帰国した翌日、当館館長パオロ・カルヴェッティと

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Filed under: Staff Blog — イタリア文化会館東京 11:58
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