ディスコルシ・ムジカーリ第4回演奏会「バロック時代ヴェネツィアのカンタータ百年の系譜 ―順光から逆光への道―」

Buongiorno a tutti!

2020年、2021年の2年間はコロナウィルス感染症拡大防止のため、オンラインで活動を続けてきましたが、今年はいよいよ舞台に戻ります。第4回演奏会はバロック時代ヴェネツィアのカンタータを俯瞰するプログラムです。

 17世紀初期のヴェネツィアは優れた印刷技術を背景にカンタータ曲集を精力的に出版し、このジャンルの初期の発展をリードしていました。ところがバルバラ・ストロッツィ(第1回演奏会で取り上げた女性作曲家)の1664年の最後の曲集以後、カンタータの出版は30年近くほぼ途絶えてしまいます。その理由として、ヴェネツィアに歴史上初の市民オペラ劇場が誕生し、カンタータの人気が衰えていったことが指摘されており、実際にカンタータの伝統はその後ローマ、ボローニャ、ナポリへと移って行くことになります。しかしながら、この空白の30年に何が起きていたのか、またそれはヴェネツィアのカンタータの発展にとって何を意味するのか、まだ十分な説明が成されていません。ここに焦点を当てたのが今回のプログラムです。

 ヴェネツィアでは独唱カンタータが下火になった一方で、無名作曲家による「重唱」カンタータが沸々と生まれていました。その流れを受けてレグレンツィ、ガスパリーニ、ロッティ、B. マルチェッロ等による優れた重唱作品が誕生するに至ります。1620年代のカンタータの萌芽期から18世紀の成熟した重唱様式へとダイナミックな変化を遂げたヴェネツィア。バロック時代ヴェネツィアのカンタータ100年の系譜を追いながら、知られざる作品の魅力に迫ります。また今回は通奏低音にチェロ、テオルボ、チェンバロ、オルガン、ハープを用いて多彩な響きを目指し、同時代ヴェネツィアの美しい器楽曲も取り上げます。プレ講演会では、空白の30年を含むヴェネツィアのカンタータの発展について多数の画像資料をお見せしながらお話しします。ぜひ併せてお聴きください。

【出演】

ソプラノ 阿部早希子 カウンターテナー 村松稔之 テノール 福島康晴 バス 目黒知史

バロックヴァイオリン 池田梨枝子 バロックチェロ 懸田貴嗣 テオルボ 佐藤亜紀子 

バロックハープ 矢野薫 チェンバロ/オルガン 松岡友子 お話 佐々木なおみ

【演奏曲目】

C. ミラヌッツィ 「あまりに不義理であろう」 《優美な歌》第3巻、1623年

 C. Milanuzzi, Troppo ingrato sarei, da Ariose vaghezze, Libro terzo, 1623

G. ロヴェッタ 「エルミーニアの涙」 《コンチェルタート様式のマドリガーレ集》第2巻、1629年より

 G. Rovetta, Le lagrime d’Erminia, da Madrigali concertati, Libro 1, Op.2, 1629

F. サンチェス 「穏やかな川の流れに」 《カンターデ集》1633年より

 F. Sances, Presso l’onde tranquille da Cantade, Libro secondo,1633

B. ストロッツィ 「何ができようか」カンタータ集第8巻、1664年より

 B. Strozzi, Che si può far, da Cantata Op.8, 1664

A. ロッティ 「運命の不誠実さ」 《二重唱、三重唱とマドリガーレ集》1705年より

 A. Lotti, Incostanza della Sorte da Duetti, terzetti e madrigali, 1705 

B. マルチェッロ 「この想いとともに」 18世紀の手稿譜より

 B. Marcello, Col pensiero dai manoscritti del Settecento

D. カステッロ、B. マリーニ、G. B. フォンターナのソナタ 他

 Sonata di D. Castello, B. Marini, e G.B. Fontana et altre opere

ディスコルシ・ムジカーリ 公式HP    https://www.discorsimusicali.com

イタリア・バロック音楽の研究と演奏を融合させた新しいスタイルの古楽グループ。学術的な面からバロック時代イタリア音楽の多側面に光を当て、演奏を通してその魅力を広めることを目的とする。当時の手稿譜や理論書、手紙などの一次史料の精読を活動の原点とし、そこに込められた作曲家たちの熱い「音楽論Discorsi musicali」を現代の私たちの感性で演奏につなげることをモットーとしている。

佐々木なおみ ディスコルシ・ムジカーリ主宰

東京藝術大学大学院音楽研究科博士後期課程修了。イタリア各地の図書館と古文書館で17世紀の手稿譜や作曲家の手紙などの史料調査を行い、チェスティのカンタータに関する研究で博士号取得(音楽学)。ストロッツィ生誕400年を機にイタリア・バロック音楽の研究演奏グループ、ディスコルシ・ムジカーリを立ち上げる。日本学術振興会特別研究員、上野学園大学非常勤講師、イタリア国立カターニア大学講師を経て、現在は主宰コンサートやオンライン講演会などを行う。共著『女性作曲家列伝』(平凡社)、『イタリアのオペラと歌曲を知る12章』『オペラ事典』(共に東京堂出版)。

<インフォメーション>

ディスコルシ・ムジカーリ第4回演奏会

バロック時代ヴェネツィアのカンタータ百年の系譜 ―順光から逆光への道―

Cento anni di storia delle cantate a Venezia nell’epoca barocca: luce e controluce

【チケット料金】前売り:プレ講演会と演奏会セット券 5,500円/演奏会のみ 4,500円/プレ講演会のみ 1,500円

当日券:演奏会 5,000円 全自由席

【チケット販売】ムジカキアラ 電話03-6431-8186(平日10:00-18:00)info@musicachiara.com

ディスコルシ・ムジカーリ・オンラインショップ https://discorsimusicali.stores.jp/

イープラス  https://eplus.jp/  演奏会チケットのみ扱い

【お問い合わせ】ムジカキアラ 電話03-6431-8186(平日10:00-18:00)info@musicachiara.com

ディスコルシ・ムジカーリ info@discorsimusicali.com

【助成】公益財団法人 野村財団 公益財団法人 朝日新聞文化財団

【後援】イタリア文化会館

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Filed under: お知らせ — イタリア文化会館東京 08:46
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