イタリア関連のイベント情報をお伝えします。

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イタリアに関するイベント

イタリア文化会館は美術、音楽、映画、演劇、ダンス、ファッション、デザイン、写真等の多様な分野で文化催事を多数企画・開催しています(年間150以上のイベント)。

また、日本の様々な大学や教育機関などとの長年にわたる協力関係のもとで、学術的な催事・講演会を共催し、日本の諸機関や企業などが主催するイタリア関連イベントの積極的な後援も行っています。

より多くの日本の方々にイタリア文化の多彩な面に触れていただくため、イタリア文化会館では殆どのイベントを入場無料で開催しています。

プリーモ・レーヴィ生誕100周年記念講演会 『プリーモ・レーヴィ全詩集 予期せぬ時に』を語る

イベント終了日:2019年10月10日(木)

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プリーモ・レーヴィ(1919-87)はアウシュヴィッツ強制収容所の抑留体験を書いた『これが人間か』で世界的に知られる作家です。彼は記録文学や短編小説の分野で成功し、「アウシュヴィッツの悪」を克服した、明晰で理知的な作家として高く評価されていました。しかしレーヴィは1987年に自死の道を選びました。彼のような理知的な作家が、他人からは非理性的に見える自死を遂げたことは大きな衝撃であり、多くの読者や研究者がその理由に思い悩み、彼の作品の中の理知的でない部分への関心が高まりました。

レーヴィの理知的でない部分、つまり情念や感情に関係する部分を最も良く表現しているのは詩です。その数は生涯を通じて84編しかなく、決して多くはありませんが、心の動きがよく分かる詩がいくつも書かれています。特にアウシュヴィッツ強制収容所から解放され、帰国した直後の6ヶ月間に書かれた15編の詩は、奇跡的に生還しても、アウシュヴィッツの死の世界から抜け出せない、レーヴィの苦闘期のもので、彼が何を問題にし、何に苦しんでいたかが、明確に表現されています。

その後、詩があまり書かれない、中期の停滞期の詩群が現れますが、それらはある種の強迫観念から生み出されています。そして最も創造力が高まった晩年の詩では、苦悩と絶望、現実逃避、そして死への傾斜が表現され、レーヴィの穏やかな賢者風の外貌からは想像できない、揺れ動く感情の嵐が彼の内面に存在したことをうかがわせます。

本講演では、プリーモ・レーヴィ生誕100周年にあたる節目の年に、竹山博英氏と早稲田大学文学学術院教授で作家の小野正嗣氏が、詩で描かれた現地の写真やレーヴィ自身の写真を交えながら、レーヴィの詩から何が読み取れるのか、そしてそれは今を生きる我々にとってどのような意味があるのかを対談形式で考究します。(日本語のみ)

お申し込み方法:こちらをクリックしてください。
お問い合せ:biblioteca.iictokyo@esteri.it

竹山博英(たけやま ひろひで)
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1948年東京生まれ。東京外国語大学ロマンス系言語専攻科修了。立命館大学名誉教授。著書に『ローマの泉の物語』(集英社新書)、『プリーモ・レーヴィ――アウシュヴィッツを考えぬいた作家』(言叢社)など。訳書にプリーモ・レーヴィの諸作品のほか、カルロ・ギンズブルグ『闇の歴史――サバトの解読』(せりか書房)、フェデリーコ・フェリーニ/リータ・チリオ『映画監督という仕事』(筑摩書房)、カルロ・レーヴィ『キリストはエボリで止まった』(岩波文庫)など。

小野正嗣(おの まさつぐ)
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1970年大分県生まれ。作家、早稲田大学文学学術院教授。文学博士(パリ第8大学)。著書に、『にぎやかな湾に背負われた船』(朝日文庫、第15回三島由紀夫賞)、『マイクロバス』(新潮社)、『夜よりも大きい』(リトルモア)、『浦からマグノリアの庭へ』(白水社)、『獅子渡り鼻』(講談社文庫)、『九年前の祈り』(第152回芥川賞、講談社文庫)、『残された者たち』(集英社文庫)、『水死人の帰還』(文藝春秋)、『ヨロコビ・ムカエル?』(白水社)など。訳書に、マリー・ンディアイ『ロジー・カルプ』『三人の逞しい女』(ともに早川書房)、アキール・シャルマ『ファミリー・ライフ』(新潮社)、アミン・マアルーフ『アイデンティティが人を殺す』『世界の混乱』(ともにちくま学芸文庫)など。

プリーモ・レーヴィ(Primo Levi)について

1919年トリーノ生まれ。トリーノ大学で化学を修める。43年ドイツ軍のトリーノ占領を機にパルチザンに参加するが捕らえられ、44年アウシュヴィッツ強制収容所に送られる。45年に解放されソ連各地を転々とした後帰国。トリーノの化学工場に化学技師として勤めながら、強制収容所での体験を主題とした小説を発表し、作家としての地位を確立。その後も技師として働きながら次々に作品を発表した。87年に自死。邦訳書に『これが人間か(アウシュヴィッツは終わらない)』(朝日選書)、『休戦』(岩波文庫)、『天使の蝶』(光文社古典新訳文庫)、『周期律――元素追想』(工作舎)、『リリス――アウシュヴィッツで見た幻想』(晃洋書房)、『溺れるものと救われるもの』(朝日選書)など。

<インフォメーション>

開催日:2019年10月10日
時 間:18:30
主 催:イタリア文化会館
入 場:無料
会 場:イタリア文化会館 アニェッリホール B2F
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